2024年6月3日の国交省によるトヨタ、ホンダ、マツダ、スズキ等のメーカー認証不正問題発表を受けて、現行生産車で問題のあったトヨタヤリスクロス、カローラフィールダー/アクシオ、マツダ2、ロードスターRFについて、出荷停止に続いて生産も停止したことが明らかになった。再開時期は未定。(※ホンダ、スズキの認証不正車種はいずれも生産終了車)
文:ベストカーWeb編集部/画像:ベストカー編集部
■全国のトヨタディーラーから阿鼻叫喚
トヨタ自動車は先ごろの認証不正問題発覚を受けて、対象車のうち現行生産車であるヤリスクロス、カローラアクシオ/フィールダーの3車種の「出荷」を即時停止。本日(6月6日)には「生産」も停止した。
この3車種はトヨタ自動車東日本で生産されるが、この車種は混成ラインであり、また輸出向け車両は継続生産するので生産ラインは止まらずに流れ続ける(当該各車両の生産のみ停止)。
トヨタ自動車は本件により国交省からの立入検査を受けており、現在は処分通達待ち、トヨタ側の対応はそれを受けてからとなる。
また、仕入先企業との調整のため各社に「2024年6月28日まで(今月いっぱい)、当該各車両は生産を停止」と通達済となる。各社に取材したところ、7月以降の生産については6月20日頃に通達されるとの連絡があったそう。
いっぽうマツダ2とロードスターRFについても、すでに出荷停止しており、こちらも本日生産を停止。両車も輸出向け車両については継続生産しているので、生産ラインそのものは止めていないという(当該車種の国内仕様のみ生産停止)。
本日時点でマツダはまだ国交省の立入検査を受けておらず、待ちの状態。処分も対応もそれを受けてから。いつまで生産を停止するかも未定で、国交省からの検査、通達、処分内容次第となる。
(※いずれも現時点での取材結果に基づくもので、時々刻々と変わるのでご注意ください)
ヤリスクロスといえば2024年4月の販売台数が7510台、本年累計販売台数3万1510台という国内のドル箱車種。それがいきなり生産(出荷)停止となれば、全国の納車を待つユーザーとトヨタディーラーから阿鼻叫喚が聞こえてくるのは当然だ。5月上旬時点でヤリスクロスの納期は約6か月だったが(コロナ禍に比べると格段に短縮したが)、今後伸びるのは必至。そして生産再開の見通しはまだこれからとなる。
もちろんマツダ2も、マツダの大黒柱だ。2024年4月の販売台数は2105台。本年累計販売台数は6017台と、こちらも全国のマツダディーラーを支える基幹車種といえる。
ヤリスクロスの認証試験不正内容は「積荷移動防止試験」において、「規定と異なるブロックで試験した」とのこと。その試験内容の適否は本記事では問わない。その資格もない。規定のブロックで試験すべきなのは言うまでもないし、もしメーカー側が「この(規定と異なる)ブロックでも安全上問題はない」と思うのであれば、国交省にそう伝え、試験内容の変更を提案すべきだ。
そのうえで、生産停止による影響は大きい。たくさんの納車待ちユーザーが嘆いている。一刻も早い生産再開と、二度とこうしたことが起きないよう、メーカーによる再発防止策の推進、行政との抜本的な話し合いを望みます。
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