また来年!! 雪の季節を頑張ってくれたスタッドレスタイヤの保管方法

また来年!! 雪の季節を頑張ってくれたスタッドレスタイヤの保管方法

 2021年~2022年にかけての冬季、関東地方など都市部でも降雪があり、寒さの厳しかった。しかし4月に入って春の息吹が聞こえてきている。そうなればそろそろスタッドレスタイヤもお役御免となる。

 もちろんそのまま次の冬まで履き続ける手もあるが、長距離移動などは夏タイヤの方が快適だろう。そこで、夏の間のスタッドレスタイヤの適切な保管方法を伝授しよう!

文/藤田竜太、写真/Adobe Stock(FRANK@Adobe Stock)

【画像ギャラリー】大事に保管すれば次のシーズンも快適に使える!! スタッドレスタイヤの正しい保管方法(6枚)画像ギャラリー

■保管する前に……次の冬も使えるかを確認

まずは溝の残量を確認。摩耗状況はプラットホームでチェックしよう(画像はイメージです/U-image@Adobe Stock)
まずは溝の残量を確認。摩耗状況はプラットホームでチェックしよう(画像はイメージです/U-image@Adobe Stock)

 各地で大雪を記録した今年のウインターシーズンもそろそろ終了。冬の間活躍してくれたスタッドレスタイヤから夏タイヤに交換するタイミングだろう。

 そこでおさらいしておきたいのが、外したスタッドレスタイヤの保管方法。来シーズンも安心して使うためには、正しい方法で保管することが重要なカギになる。というわけで、タイヤを長持ちさせるための保管上の注意点を確認しよう。

●溝の残量チェック

 スタッドレスタイヤは、一般的に4シーズンほど使えるといわれているが、その寿命は走行距離や使用環境で大きく変わる。一番影響するのはやっぱり摩耗状態なので、1シーズン走り終えたら摩耗の状態をチェックしておこう。

 スタッドレスタイヤのトレッド面には、夏タイヤにもあるスリップサインの他に「プラットホーム」が設けられている(サイドウォール部に「↑」印があるところ=プラットホームがあるところ)。

 新品のときから50%摩耗すると、このプラットホームが露出してくるので、そこまで使用してしまったタイヤは、積雪路・凍結路用としてはお役目終了。

 法規的には、まだ少し夏用タイヤとして使い続けることは可能だが、スタッドレスタイヤは乾いた路面やウエット路面が不得意なので、冬場以外は夏用タイヤを履くのがベスト。

 プラットホームが出てしまったスタッドレスタイヤは、思い切って処分してしまおう。

■まだ使えるスタッドレスタイヤを保管する

保管の前に水洗い。泥汚れや融雪剤、油脂などを洗い流す(画像はイメージです/Sved Oliver@Adobe Stock)
保管の前に水洗い。泥汚れや融雪剤、油脂などを洗い流す(画像はイメージです/Sved Oliver@Adobe Stock)

●タイヤを水洗いする

 タイヤに来シーズンも使えるだけの溝が残っていたら、まずは全体を水洗い。タイヤについた泥や融雪剤、油脂などをつきっぱなしにしておくと、ゴムが変質し、スタッドレスタイヤの命ともいえるゴムの柔らかさが失われ、硬化してしまう可能性があるからだ。

 なお、タイヤを洗うときは洗剤などを使わずにブラシで水洗いするのが一番。タイヤの表面には、オゾンや熱、酸化からタイヤを守る老化防止剤がゴムの中からにじみ出てくるようになっているが、洗剤や艶出し剤を使うと、その老化防止剤も流れ落としてしまう可能性がある。

 なので、水とブラシだけで表面の汚れやホコリを洗い流すのがタイヤに優しい洗い方だ。

 タイヤに残った水分もゴムの変質の原因になるので、しっかり乾燥させてから保管するのがポイント。

●保管場所

 タイヤ(ゴム製品)の大敵は、紫外線、オゾン、油類といわれている。したがって、タイヤを保管する場所は、直射日光を避け、風通しが良い日陰を選ぶのがコツ。湿気が少なく雨が当たらない場所で、水分、油類、ストーブ等の熱源、及び電気火花の出る装置から離れた環境が望ましい。

 マンションなどでベランダしか保管スペースがないという人は、遮光性・防水性のカバーをかけて保管すること。最近増えてきているタイヤショップでの保管サービスなどを利用するのもひとつの手だ。

●空気圧の調整

 ホイール付きで保管する場合は、適正空気圧の2分の1程度に調整して保管するのが基本。車体から取り外されたタイヤは、重い車体を支える必要はないので、パンパンに張った状態ではなく、息を抜いて、いや空気を抜いてリラックスさせる。

 緊張を和らげた状態で保管すると、タイヤのストレスが減って長持ちにつながる。

●タイヤの置き方

 最後はタイヤの置き方。タイヤとホイールが組んである状態で保管するなら、平置き(横積み)で保管するのが基本。縦置きに保管してしまうと、ホイールの重さによってタイヤの接地面だけが変形し、真円度が損なわれてしまう可能性があるからだ。

 また、前記の通り、タイヤのゴムの表面には老化防止剤がにじみ出てくるので、それによる色移りを防ぐために、床に直接タイヤを置くのではなく、段ボールやベニヤ板、すのこなどを敷いて、その上にタイヤを積むのがおすすめ。

 一方、タイヤをホイールから外し、タイヤ単体で保管する場合は、タイヤラック等を用いて立てかけ、縦積みで保管してもOK。タイヤ単体での保管でも、平積みがNGというわけではないが、ホイールレスの場合、定期的(一ヶ月に一度ぐらい)に上下の配置換えを行い、変形を防ぐことを忘れずに。

 ちなみにここで紹介した保管方法の注意点は、冬場に夏タイヤを保管するときにも当てはまる。以上のポイントを守って、来シーズンも快適に使えるよう、大事なスタッドレスタイヤをしっかりケアしてあげてほしい。

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