■シッカリ系なスポーツも「いい塩梅」が嬉しい
そしてお次はプレミアムスポーツタイヤの「プロクセス スポーツ2」。こちらも2023年2月登場のタイヤだ。先代「プロクセススポーツ」もしっかりした操安性のあるタイヤだったが「2」になってより明確なキャラクター性を出してきた。
トーヨータイヤにとってはフラッグシップスポーツタイヤになるが、このクラスのタイヤになるとやはり求められるのは「しっかりとしたハンドリング」。相反してステアリングフィールが過敏になる傾向も強い。
例えば60km/h程度のバイパス道路を走行中でもラグジュアリー系スポーツタイヤのなかには轍にすぐハンドルを取られたり、ちょっとした段差でグラグラと反応してしまう製品もある。
当然高速道路やワインディングでのドッシリ感は高いものの、市街地ではなんだか過敏な反応で疲れちゃうという経験があるのではないだろうか。ラグジュアリー傾向のプレミアムタイヤと、ハンドリング傾向のプレミアムスポーツタイヤのちょうど中間点を狙ったのが今回のプロクセス スポーツ2というタイヤと個人的には感じた。
前出のプロクセス コンフォートII sと比較すると、120km/hでのレーンチェンジやウェット路面での制動などはやはりこちらのスポーツ2のほうがスタビリティが高い。ただあまりソリッドすぎず少し「あそび」を持たせているハンドリングは好印象だ。
「舵を切ったら間髪入れずに反応してほしい」というカミソリのようなハンドリングを好むオーナーにはゆるく感じるタイヤかと思うが、高速道路などを使って長距離を運転を楽しみながら走りたいユーザーにはピッタリのセッティングだと思う。
■総合評価ではプロクセス コンフォートII sに軍配
今回の2製品はキャラクターも異なっており直接比較する対象ではないが、個人的な評価ではプロクセス コンフォートII sに軍配を上げたい。やっぱり静かなタイヤでありつつも、直進時にビタッと走りグニャグニャしていないのは好印象。
プロクセススポーツ2もしっかりしたいいタイヤではあるが、言葉を選ばずに言えばあえてプロクセスを選ぶというには少し個性が弱いという印象はぬぐえない。TOYOだからできたタイヤという点ではやっぱりコンフォートII sをオススメしていきたい。
特に15インチ~21インチまでの設定もあるコンフォートII sは多くの車種への適合があり、嬉しいオーナーも多いのではないだろうか。あとは長期の性能維持がどれだけになるかなど消費者にとっては気になる部分もあるが、今回の新製品でのプロクセスの大幅な進化は「伏兵登場!!」という印象を受けた。
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