数々のカスタマイズカーを手がける日産自動車大学校。2025年は京都校がフェアレディZとスカイラインを大阪オートメッセに出展。もちろん度肝を抜かれる外観もすごいけれど、実は隠れた内装の秘密がすごすぎた。
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】めっちゃすごいシートカバーだわ!!! 職人のとんでもないスゴ技を見て(7枚)画像ギャラリー独創的なのは外観だけじゃなかったのか!!
日産自動車大学校といえば全国に5校を展開する自動車整備学校。近年ではカスタマイズカーも学生の制作で非常に有名で、東京オートサロン、大阪オートメッセでも出展して人気を博している。
今回のオートメッセでは京都校のカスタマイズ科がV35スカイラインクーペをベースにケンメリ風にリデザインした「ネオスカイライン」、そしてM35ステージアをベースにフェアレディZをワゴンに仕立てた「Z リーリア」を出展した。
そのエクステリアについてはお届けしているとおりだが、実は内装のデザインについてもかなりのこだわりがあるという。
たしかに車内を見てみるとそれぞれのボディ同系色の黄色と青のシート加飾が目をひき、グッと車両のイメージが締まる。とはいえ、これって単純にシートカバーをかけただけじゃないの??
学生の思いに老舗がワンオフ対応
シートカバーといえば単純に考えがちだが、今回の出展車両のV35もM35もすでに販売は終了していて、また独自のシート形状などもあり「買ってきたカバーをかけました」では終わらない。
しかも今回は学生がイメージするデザインのオーダーもあり、こればかりは専門業者への依頼が必要だった。そこで依頼したのが静岡県浜松市のサンショウ株式会社だという。
サンショウは自動車メーカー向けのシートカバー、トランクのカーペット、トノカバー、スカッフプレートなどを手がける内装部品のサプライヤーだ。自動車の繊維関連製品をメーカー品質で作ってきた老舗なのだ。
そんなサンショウのスタッフがなんと学生の願いを叶えるために、ほぼワンオフでシートカバーを作成したという。
サイドエアバッグにも対応する「純正品質」
「まずシートを取り外して3Dスキャナーで型を作り、2DのCADデータにしました。そこでどうやって素材のカットをするかなど決めています。色味も学生さんのこだわりがあったのでインクジェットで染めて、カラーサンプルを見てもらって決めてもらいました」とサンショウのスタッフが教えてくれた。
刺繍なども完璧に対応しているなど、さすがの老舗品質。さらにはサイドエアバッグの展開を阻害しない糸を使うなど、やはりOEM品質はすごい。
「僕たちのこだわりのカラーリングがありました。イエローのZは車内とボディで濃淡をつけているんです。その微妙な色味にも対応してもらって、世界にひとつだけのシートカバーを作ってもらえたことにとても感謝しています」と学生は言う。
こうやってホンモノの職人の技を間近でみること、そして少々下世話な話だが、メーカーを動かして自分たちオリジナルの製品を作るコスト感覚など、単なるカスタマイズカーを作る以上の収穫があったのではないだろうか?
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