「名機の咆哮」レクサスLFAからホンダS2000まで伝説のガソリンエンジン5選! そのサウンドに酔いしれろ!

チェイサーツアラーV 2.5L直6ターボ 1JZ-GTE型280ps/現在の中古車市場価格=300万~400万円台後半 

1996年10~2001年10月まで販売されたJZX100系チェイサーツアラーV。FRで280ps/38.5kgmを発生する1JZ-GTE型2.5L、直6エンジンに5速MT(4速ATもあり)ということで人気に火が付いた
1996年10~2001年10月まで販売されたJZX100系チェイサーツアラーV。FRで280ps/38.5kgmを発生する1JZ-GTE型2.5L、直6エンジンに5速MT(4速ATもあり)ということで人気に火が付いた

 トヨタ車のなかでは、直6が一番いいと思っています。なかでも直6の名機1JZ-GTEを搭載したX100系チェイサーツアラーVが印象深いですね。特に5速MT車のおもしろさは正直セダンだから舐めてかかっていたから、試乗した時にはタマげたことを思い出す。

 1JZ-GTE型は、トヨタ社内で開発されたJZ系をベースにヤマハ発動機が開発および生産した2.5Lの直列6気筒ツインターボ付きエンジンです。

エンジン型式「1JZ-GTE」。搭載車:トヨタマークII、ソアラ、スープラ(1990~2006年)、写真は後期型仕様:直6DOHCターボ、総排気量2491cc、最高出力280ps/6200rpm、最大トルク38.5kgm/2400rpm
エンジン型式「1JZ-GTE」。搭載車:トヨタマークII、ソアラ、スープラ(1990~2006年)、写真は後期型仕様:直6DOHCターボ、総排気量2491cc、最高出力280ps/6200rpm、最大トルク38.5kgm/2400rpm

 第1世代では2.5Lの直列6気筒DOHCにトヨタ製CT12型セラミックターボチャージャー2基を組み合わせ、当時の自主規制の上限値280psを最小排気量で実現。

 1996年10月に登場したX100系から第2世代となり、可変バルブタイミング機構とCT15B型シングルターボチャージャーに。280psの最高出力は変わらないものの、フルカウンタークランクやセミ鍛造ピストン、メタルヘッドガスケットなど、高強度のパーツが使われており、エンジンの耐久性は高かったです。

 軽量なセラミックタービンによる鋭いレスポンスと、当時としては圧倒的に少ないターボラグが魅力で、排気音の美しさについても定評がありました。直6ならではのスムーズなエンジンフィールと、過給による爆発的な加速、そして甲高いエキゾーストノートなど、これが買って損はないと思います。やはりトヨタの直6+FR+MTの魅力は新車当時の走りを思い出す度に欲しくなってしまう。特にあの音は病みつきになる……。

 現在のJZX100系のチェイサーツアラーV(MT)の中古車相場は300万~400万円台後半といったところ。1JZ-GTEエンジン自体は非常に丈夫に作られていますが、メインコンピューターの液だれが起き始めている個体が多く、それが原因のハンチングやエアコンの誤作動が多発。純正部品の一部が廃盤になっていたりするので注意が必要です。

ホンダS2000 2L直4DOHC F20C型280ps/現在の中古車市場価格=200万~600万円

F20Cを搭載したホンダS2000は1999~2005年に販売された。後期型はエンジンが2.2LのF22Cになり、低速トルク増強と引き換えに高回転域でのパンチを失った。レブリミットは9000rpmから8000rpmに
F20Cを搭載したホンダS2000は1999~2005年に販売された。後期型はエンジンが2.2LのF22Cになり、低速トルク増強と引き換えに高回転域でのパンチを失った。レブリミットは9000rpmから8000rpmに

 ホンダS2000に搭載されたF20C型直列4気筒DOHC・VTECエンジンも名機といえます。ホンダはオートバイやレーシングカーのエンジンを数多く手がけているので、高回転まで気持ちよく回るエンジンが多い。

 また、回した時の音色も独特です。特に自然吸気エンジンは傑作が多く、音色もいい。後輪駆動のS2000のために設計された縦置きレイアウトのF20C型直列4気筒DOHC・VTECは、その最たるものです。

 バルブ挟み角を狭めてシリンダーヘッドをコンパクト化し、カムチェーンの駆動システムを採用したF20C型エンジンは1997ccの排気量で、圧縮比は11.7と驚異的に高い。

エンジン型式「F20C」。搭載車:ホンダS2000前期(1999~2005年)、仕様:直4DOHC、総排気量1997cc、最高出力250ps/8300rpm、最大トルク22.2kgm/7500rpm、レブリミット9000rpm
エンジン型式「F20C」。搭載車:ホンダS2000前期(1999~2005年)、仕様:直4DOHC、総排気量1997cc、最高出力250ps/8300rpm、最大トルク22.2kgm/7500rpm、レブリミット9000rpm

 リッター当たり出力125psの高性能ユニットで、その気になれば8000回転まで実用になる。6500回転を超えてからの力強い加速と甲高い音色に変わるのに胸を躍らせるオーナーも少なくない。やはり縦置きエンジンはいい、と感じさせてしまうパワーユニットです。

 S2000の中古車相場はまさにピンキリ。18万kmオーバーの200万円前後から、1.8万kmのフルノーマルが600万円前後、最高価格はフルノーマルの2.2後期最終モデルが900万円前後となっています。好コンディションのクルマはやはり400万円以上が目安か。購入する時はしっかりショップ選びから始めたい。

次ページは : スバルWRX STI EJ20型 現在の中古車相場=200万~600万円前後(標準車)

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