人気爆発ライズの影でC-HR大幅減…壮絶なトヨタSUV共喰拡大中!!

人気爆発ライズの影でC-HR大幅減…壮絶なトヨタSUV共喰拡大中!!

 トヨタのコンパクトSUV、ライズが大ヒット街道を驀進中だ。最新データとなる2019年12月の新車販売台数が9117台と登録車販売2位。1位のカローラシリーズ(自販連データでカローラアクシオ/フィールダー/カローラスポーツ/セダン/ツーリングの合計値)に69台差で肉薄しており、兄弟車のダイハツロッキーの3514台(16位)を合わせると登録車NO.1となる。

 そのいっぽうで、同じトヨタのコンパクトSUV、C-HRが、2019年4月のRAV4発売以降、低空飛行を続けている。

 C-HRといえば、2016年12月に発売され、2017年4月にはコンパクトSUVながら、登録車1位を記録し、2位2回、3位1回、4位2回を達成。2017年、2018年と2年連続でSUV販売NO.1に輝いている。

 かつてのSUV王者C-HRを、ロッキーとRAV4が追い落とした構図で、まさに「トヨタSUV同士で共喰い」が起きている状況にも見える。

 そこで、ここで改めてロッキー&ライズ、C-HR、RAV4、ハリアーの販売状況を見ながら、トヨタSUVの今を見ていきたいと思う。

文/渡辺陽一郎
写真/ベストカーWEB編集部

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発売2カ月後に登録車販売台数トップを奪ったライズ/ロッキー

2019年11月5日に発売されたダイハツロッキー(左)とトヨタライズ(右)
2019年11月5日に発売されたダイハツロッキー(左)とトヨタライズ(右)

 今の国内販売で最も比率が高いのは軽自動車で、新車として売られたクルマの37%を占める。

 その次がコンパクトカーで25%、SUVの14%という具合に続く。小型/普通車では、コンパクトカーとSUVの売れ行きが目立つ。

 そこで好調に売れているのが、ダイハツロッキー&トヨタライズだ。両車は基本部分を共通化した姉妹車で、全長が4m以内に収まる5ナンバーサイズのコンパクトSUVとなる。

 エンジンは直列3気筒1Lターボを搭載した。コンパクトカーとSUVが高人気という、今の市場動向に寄り添った商品開発で成功している。

 ロッキー&ライズの開発と生産はダイハツが受け持つが、トヨタの全店が扱うこともあり、登録台数はライズが多い。

 2019年11月5日に発売され、その月には早くも7484台を登録して、登録車販売ランキングの4位に入った。12月には9117台に増えて、販売ランキング順位はカローラシリーズに続く2位となった。

 自販連データでは、1位となったカローラシリーズは、シリーズの合計値となっているため、個別に台数を問い合わせてみると、カローラアクシオが750台、フィールダーが1110台、カローラスポーツが970台、カローラセダンが1690台、カローラツーリングが4530台という内訳だった。

 カローラセダンとツーリングを合わせた台数でも6220台となるから、実質、ライズは登録車販売台数1位となる。

 ダイハツブランドのロッキーも健闘しており、11月は4294台、16位でセレナと同等だ。12月も同じく3514台で16位。ダイハツは軽自動車が中心のメーカーとされ、今までは小型/普通車を加えても売れ行きを伸ばせなかった。

 ところがロッキーは堅調だ。なぜロッキーが売れているのか。ダイハツの販売店に尋ねると、

 「2019年10月から、1Lエンジン車の自動車税が2万5000円に下がり(従来に比べて4500円の軽減)、ロッキーも1Lエンジンだから売りやすい。一方、軽自動車税は従来の7200円から1万800円に値上げされている。

 その結果、以前の軽自動車税は1Lエンジン車に比べて2万2300円安かったのに、今は差額が1万4200円に縮まった。このように軽自動車の税金の安さが薄れると、今後は売れ行きが下がることも心配される。

 そこで小型車のロッキーにも力を入れるようになった。TVのCMも活発に放送しているから、お客様からの問い合わせも多い」という。ロッキー&ライズの高人気には、メーカーのいろいろな思惑も絡むわけだ。

カッコ内は対前年比
カッコ内は対前年比

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