【実は納得できる理由がなかった!?】新車販売の約4割占める軽自動車のタクシーはなぜないのか?

後席が狭いからタクシーに採用されない?

JPNタクシーの後席スライドドアの開口幅は720mm、フロア高は320mm。ちなみにN-BOXは370mm、タントは330mm、スペーシアは345mm
JPNタクシーの後席スライドドアの開口幅は720mm、フロア高は320mm。ちなみにN-BOXは370mm、タントは330mm、スペーシアは345mm
JPNタクシーの後席スペース。室内高は1370mm、後席ヘッドクリアランスは230mm、前後席間距離は1065mm
JPNタクシーの後席スペース。室内高は1370mm、後席ヘッドクリアランスは230mm、前後席間距離は1065mm

 それでも「軽自動車を使用する可能性はありませんか」と食い下がると、やはり後席スペースの不足を指摘された。

 「軽自動車ではなにより後席が狭いことで、お客様の乗車時の快適性が確保できないでしょう。乗り降りの容易さや多くの荷物が積めるか、お客様の安全面も配慮すべき点ですから」。

 これについてはタントやN-BOXの後席スペースは充分すぎるほど広いと思うので賛成はできかねるが……。

タントのピラーレスドアの開口幅は1490mm。室内長2240×室内幅1350×室内高1370mm。リアシートは左右分割ロングスライド(240mm)
タントのピラーレスドアの開口幅は1490mm。室内長2240×室内幅1350×室内高1370mm。リアシートは左右分割ロングスライド(240mm)
N-BOXのベンチシート仕様。室内長2180×室内幅1350×室内高1400mm。 助手席スーパースライドシートは570mmロングスライド。リアシートは左右分割で190mmスライド可能 。これだけ広いとはいえ、後席の乗車定員は2名というのがネックか……
N-BOXのベンチシート仕様。室内長2180×室内幅1350×室内高1400mm。 助手席スーパースライドシートは570mmロングスライド。リアシートは左右分割で190mmスライド可能 。これだけ広いとはいえ、後席の乗車定員は2名というのがネックか……
N-BOXの後席スライドドアの開口幅は640mm、室内高は1400mm
N-BOXの後席スライドドアの開口幅は640mm、室内高は1400mm

 加えて、大手タクシー会社のタクシーで使用されているLPGは燃料費としておよそ60円/L(東京都内の概算値)であれば、140円/前後のレギュラーガソリンに比べれば半分以下のコストで済むのが大きい。

 むろんLPGに対応するために軽自動車用エンジンを開発することはもとより、燃料タンクを搭載する改造費が生じるから現実的ではないだろう。

 それでも、タントなどではスライドドアが採用され、乗り降りをしやすくできるようにステップ機構をオプションで用意するなど、利便性のうえでは充分対応できるはず。後席空間についても、大人2名乗車であればさほど問題にならないのではないか。

 衝突安全性などの面で軽自動車として物理的に限界があることや、耐久性に関して軽自動車がコストを抑えるための設計がなされていることは否定しないが、大手タクシー会社のきめの細かいメンテナンスを考えれば、実際どこまで使えるかを試してみる価値はあるように思える。

 それほど現在の軽自動車は過去に比べて性能面で劇的に進化しているのだから、要検討の事案として提案しておきたい。

【画像ギャラリー】マイナーチェンジで大幅進化したJPNタクシー詳細写真

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