トヨタ、マツダ車などにあるNAエンジンに未来はあるのか?


 最近のクルマのラインナップを見渡すと、ハイブリッドやダウンサイジングターボが人気だ。

 メーカーも売りやすいこうしたクルマに力を入れるが、NAエンジンにはもはや巻き返しの可能性はないのだろうか。

 文:鈴木直也
ベストカー2016年7月26日号


NAエンジンにどんな付加価値をつけるのか?

 消費者目線で見ると“トッピング”ってウレシイよね。ざる蕎麦にきざみ海苔、ラーメンに焼豚、牛丼に紅生姜。このあたりは当然のセット感覚。付いてこないとクレームになる。

 クルマのパワーユニットでいうと、ハイブリッドやターボなどが現代のトッピングだ。

 こういうわかりやすい追加デバイスが装備されていると、燃費がいいとかパフォーマンスがすばらしいとか、メーカーの主張になんとなく説得力を感じてしまう。

 最近のNAエンジンがツライのは、トッピングのないかけ蕎麦/素うどん的なイメージが強まってしまったこと。コスト以外で消費者への訴求力が弱いのだ。

インテグラタイプRに搭載されたB18C型はNAエンジンのなかでもトップクラスの評価。高回転型で多くのファンを魅了した  

 もちろん昔はそんなことはなかった。まず、大昔はDOHCというだけで豪華トッピングと評価されたし、気筒あたり4バルブなら最高の贅沢。

 また、VTECみたいな可変バルブタイミングでリッター100psを達成するなんていう派手なパフォーマンスも大人気だった。つまり、NAエンジンのなかでトッピングありとなしが存在した。

 ところが、燃費向上が至上命題の現代では、NAエンジンに高性能という付加価値をつけるのがヒジョーに難しい。

 フェラーリですらダウンサイズターボ化を余儀なくされる時代。NAエンジンはその他大勢の脇役的な存在となるのも致し方ないかも。

 ただ、そうなった時あらためて問われるのは「本当に美味しいかけ蕎麦/素うどんって何?」ということだと思う。

 絶好の例がNDロードスターの1.5Lエンジンだ。このエンジンは一見アクセラなどに使われるP5VP型と同じように見えるが、じつはクランクシャフトをはじめとして専用パーツをふんだんに盛り込んだスペシャル。

 スペックは131ps/15.3kgmと大したことはないが、スムーズな回りっぷりや上質なトルク感など、体感フィールは「まったく別物」といっていい。

 おそらく、今後NAが高付加価値エンジンとして生き残るにはこの方向しかない。たとえかけ蕎麦/素うどんでも、めちゃくちゃ旨ければお客さんは付いてくるのだから。

昨年のマイチェンで207psにパワーアップされた86。水平対向4気筒の2Lエンジンは、なかなかパワフルな印象  

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