新車販売台数はNV350キャラバンはハイエースの約3分の1
続いて、人気を測る指標である新車販売台数を見ていこう。 2018年はハイエースバン(レジアスエース含む)は5万7893台と、NV350キャラバンの2万3713台に3万4180台の差をつけている。
2019年はハイエースバン(レジアスエース含む)は6万8027台、NV350キャラバンは2万551台と4万7476台差で、もはやハイエースが一人勝ちの状態になってきた。
両車ともこれまでにも小変更や一部改良を続け、先進装備のセーフティーセンスや、エマージェンシーブレーキなどを採用するなどブラッシュアップが図られているのだが、ここまで差を付けられるとは……。
しかし、ここで強く言っておきたい。『NV350キャラバンはそんなに魅力がないワケではない』と!
実際にNV350キャラバンのオーナーに話を聞くと後席の使い勝手や、ディーゼルターボの力強い走りなど魅力も数多いのだ。NV350キャラバンの優位点をいくつか挙げてみよう
■リアシートが5:5で分割して倒れる
後席分割可倒式シートは1BOXタイプの商用車ではNV350キャラバンのみ(軽商用車除く)。
メリットは数多くあり、長物を積載してもシートを片側だけ倒すことで、後席の居住性が確保できるほか、シートを片側だけ倒して車内で靴を脱いだり、履いたりするスペースにも使える。
■ディーゼルターボは低速からグイグイと力強い走りが堪能できる
ハイエースバンは136ps/18.6kgmを発生する2L、直4ガソリンエンジン、160ps/24.8kgmの2.7L、直4ガソリンエンジン、そして151ps/30.6kgmを発生する2.8L、直4ディーゼルターボの3タイプ。
組み合わされるトランスミッションは6速ATで、2Lガソリンエンジンには5速MTが用意されている。
NV350キャラバンは、130ps/18.1kgmを発生する2L、直4ガソリンエンジン、最高出力147ps/21.7kgmを発生する2.5L、直4ガソリンエンジン。
そして129ps/36.3kgmを発生する2.5L直列4気筒ディーゼルエンジンの3種類。組み合わされるトランスミッションは5速ATを中心に、2Lガソリンそして2.5Lディーゼルに5速MTが用意されている。
NV350キャラバンはディーゼル車にも5速MTが用意されており、積載量が多いクルマには最高出力よりトルクの方が重視されるが、人気のディーゼル車では、ハイエースよりもNV350キャラバンのほうがトルクが5.4kgmも勝っている点は大きなポイント。
■荷室はハイエースよりも広い
さすがにハイエースを研究しつくしただけあって、NV350キャラバンの荷室長は3050mm(バン プレミアムGX)と、ハイエースは3000mm(標準ボディ・スーパーGL)より50mm長い。
■新車購入時にハイエースよりも安い
「ハイエースと購入比較した際に、安いプライスを提示されることも多いので、そうしたユーザーはNV350キャラバンを選ぶオーナーも少なくない」(ハイエース専門店スタッフ・談)といったことが挙げられる。
上記はNV350キャラバンのオーナーに取材をして購入に至った理由や普段の使い勝手で気に入っているポイントを挙げてもらった。
購入価格についてはハイエースの専門店で取材したスタッフから聞き取りを行った。
というワケでライバルのハイエースに比べて魅力が全く無いわけではなく、細かい所で確固たる差があることで、オーナーも満足のいくNV350キャラバンライフを過ごせているのだ。
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