名車が最新技術で甦る新シリーズ「トミカREBORN」
55周年企画のもうひとつの目玉が、人気車種を最新技術でリメイクする新シリーズ「トミカREBORN(リボーン)」。トミカの歴史を彩った名車を、現在の品質基準に合わせて造形・彩色を一新し、可能な限り当時のギミックも再現するという“本気の復刻シリーズ”である。
第1弾として発表されたのが「トミカREBORN マツダ ファミリア 1500XG」。初代日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した1980年代前半の名車で、約45年ぶりの復活となる。サスペンションと左右ドア開閉ギミックを備え、希望小売価格は税込880円。発売日は2026年1月17日(土)で、タカラトミーモールでは2025年12月6日(土)から予約受付が始まる。
続く第2弾は「トミカREBORN 日産 スカイライン GT-R(R34)」。スカイラインGT-Rの最終形として知られる名車で、こちらも約27年ぶりの登場だ。商品サイズはW30mm×H24mm×D76mm、同じくサスペンションと左右ドア開閉を備え、税込880円。2026年3月下旬の発売を予定し、タカラトミーモールでの予約は2026年1月下旬スタートとアナウンスされた。
オープニングステージでは、プロモーション映像を交えつつ担当者が「過去の名車を復刻してほしい」という購入者アンケートでの圧倒的な要望に応える企画であること、当時の金型を単に再利用するのではなく、現代の製造技術と新規金型で“今のトミカクオリティ”として再構成していることを説明。会場のファンも、スクリーンに映し出される赤いファミリアとR34スカイラインGT-Rのシルエットに釘付けとなっていた。
トミカに興味がない若い実車ファンには「なぜファミリア……?」と、いまいちピンとこないセレクトかもしれないが、この2車種、往年のトミカファンにはめちゃくちゃグッとくる選択。ファミリア1500XGは、日本車が世界市場で存在感を高め始めた時代の象徴的モデル。ファミリアがカローラより売れていた時代があるんですよ! R34スカイラインGT-Rは、いまや中古車相場が天井知らずの“伝説のスポーツカー”である。この2台を皮切りに、どんな名車がREBORNされるのか――55周年は“あの頃の愛車がトミカで帰ってくる”元年にもなりそうだ。
DAIGOも興奮「T.T.T」トークショーと“トミカウォール”
初日のステージイベントには、モータージャーナリストの竹岡圭さんがMCとして登場。タカラトミーの竹内氏・流石正氏(トミカ開発エキスパート)によるプレゼンに続き、スペシャルゲストとしてアーティストのDAIGOさんと、テレビ東京系列の番組「トミプラワールド ノリノリタイムズ」でMCを務めるモデルの佐藤若菜さんが登壇。
DAIGOさんは、自身も子供のころからトミカに親しみ、いまは5歳の娘さんと1歳11カ月の息子さんと一緒に「トミカ遊び」に夢中であることを告白した。息子さんはカーキャリアやパトカー、ゴミ収集車など「働くクルマ」が大好きで、娘さんはエンブレムを見ただけでメーカー名を言い当てるほどクルマ好きになっているというエピソードを披露し、会場を和ませた。
そんなDAIGOさんが55周年を表現した“DAI語”が「T.T.T」。「トミカ、とても、楽しい」のイニシャルで、シンプルながら、トミカを手にした子供のワクワクと、大人になってからコレクションする楽しさ、その両方をギュッと詰め込んだフレーズ。会場につめかけたファンや記者席からも、笑いというより感心の「ははぁ…なるほど……」という雰囲気が漂った。
一方、佐藤若菜さんは、幼い頃に弟さんやお父さんとトミカで遊んだ思い出、そして今はディズニー系の「ドリームトミカ」を玄関に並べてパレードごっこを楽しんでいることを紹介。番組で子供たちにトミカの魅力を伝える立場として、「開発の裏側をもっと知りたい」とオーナーズクラブへの期待も語った。
トークショーのクライマックスは、「トミカウォール」プロジェクトのお披露目だ。ステージ後方の布が外されると、巨大な壁一面に「TOMICA OWNERS MEETING」の文字が浮かび上がる。その上に、来場者やタカラトミー社員が持ち寄った思い出のトミカを最大5000台までインレイ状に並べていくという、会期中ずっと進化し続ける展示だ。
記念すべき1台目・2台目の設置役を任されたのは、開幕ステージイベントに登壇したDAIGOさんと佐藤さん。2人がトミカをそっと壁にはめ込むと、会場からは大きな拍手とシャッター音が鳴り響いた。最終日には、どんな“トミカウォール”が完成しているのか――それを見に再訪するファンも少なくなさそうだ。



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