117クーペ/1968~1981年
まずは、いすゞを代表する名車の1台である117クーペを紹介しよう。117クーペは1968~1981年まで販売された2ドアクーペで、デザインは若きG・ジウジアーロが担当した。
1968~1972の初期モデルは「ハンドメイド」と呼ばれており、月産30~50台という小ロット生産だった。
1973年に機械によるプレス成形に目処が立ち、量産体制が整った。そして1977年にマイナーチェンジが行われ、丸型のヘッドライトが角型へと変更された。
搭載されているエンジンは多岐に渡っているが、なんといっても、いすゞ初の量産DOHCエンジン、1.6L、直4エンジンを搭載していることがポイントだ。
現在、28台の中古車が流通している117クーペの価格帯は約117万~約468万円で、最高価格車は1971年のハンドメイドで走行距離4.7万kmの468万円となっている。
丸いヘッドライトの前期型は170万円以上のプライスが付いており、角型ヘッドライトとなったマイナーチェンジ後はほとんどが160万円以下のプライスとなっている。
1970年代を代表する国産名車が100万円台でまだ購入できるのは旧車ファンにとっては朗報といえるだろう。
2代目ビッグホーン/1991~2002年
続いてビッグホーン。中古車は初代が2台、2代目が約28台流通している。ここでは流通台数の多い2代目に絞って紹介する。
2代目ビッグホーンは1991年に登場。当初は5ドアのロングボディだけで、3ドアのショートボディは1992年に追加された。
搭載されたエンジンは3.1L、直4ディーゼルターボ、そして3.2L、V6ガソリンエンジンの2種類。
ガソリンエンジン車には、ハンドリングバイロータス、イルムシャーという海外のブランドがチューニングを施したモデルを設定。
最もホットモデルの3ドアイルムシャーRSは5速MTのみが組み合わされていた。1995年、そして1998年にマイナーチェンジを行い、1998年はディーゼルエンジンがコモンレール式直噴に変更。またガソリンエンジンは排気量を3.5Lへとアップさせ、2002年まで販売された。
現在、2代目ビッグホーンの中古車の価格帯は約80万~約140万円。グレードでは後期型の3.5プレジールIIロング4WDが約6台で最も多く、次いで、3.0DTプレジールロング4WDと3.0DTプレジールIIロング4WDが約5台となる。
ホットモデルのイルムシャーはガソリンエンジン車がなく、ディーゼル車がわずか2台流通している程度だ。
ハンドリングバイロータスもわずか2台しかないが、この2台が現在100万円以上の価格を付けている。こうして見ると、ビッグホーンはハンドリングバイロータスの人気が高いというのは、昔から変わっていない。
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