日本の自動車メーカーはとってもマジメ。
ましてや社員がチューニングカーに乗るなんて御法度!! くらいのイメージもあるが、アメリカからなかなかおもしろいニュースが入ってきた。
なんとR35GT-Rの開発責任者の田村宏志氏が超弩級のチューンドGT-Rに乗ったという。その光景をアメリカからお届けしよう!!
文:ベストカー編集部
写真:Alpha performance
初出:ベストカー2017年6月10日号
開発責任者がチューニングカーに乗る意味
日産GT-Rといえば世界を震撼させた日本が誇るスーパースポーツだ。
すでに登場から9年も経過してしまったとは信じられないが、現在でも毎年のアップデートによって世界最高峰のスポーツ性能を持っているクルマだ。
しかし世界のクルマ好きはそんな高性能なGT-Rにも手を加えたくなってしまうようだ。
日本でも多くのチューナーが800psなど驚くべき出力のR35を完成させているが、なんとアメリカには1150whpの出力を発揮するR35がいるという。
”whp”はシャシーダイナモから計測した馬力で、アメリカでは慣例として係数をかけない。つまり純粋に1150hpのGT-Rってワケ。
世界は広いからそれくらいのGT-Rがいてもなんてことはないだろう、と思う人もいるはず。
しかしこのGT-Rのおもしろさはまた違うところにある。なんとGT-Rを作っている日産の社員が試乗しちゃったのだ。その日産マンこそ、GT-Rのチーフ・プロダクト・スペシャリスト(開発責任者)、田村宏志氏。これは珍なりだ。
1150hpを実現した技術を目の当たりにする
田村氏は2014年モデルからGT-Rの開発責任者だ。かつてはR34のスカイラインGT-Rの開発にも参加し、Mスペックを担当したことも。
Mスペックは革張りのシートに乗り心地を重視したサスペンションで、当時のスポーツカーとしては珍しいコンセプトだった。
R35の2017年モデルが比較的コンフォートな面を持っているのにはそんな背景もあるといわれる。
その田村氏が出会ったのがアルファ・パフォーマンスというアメリカのチューナーがカスタムしたGT-R。レースガソリンで1150hp、93オクタンの市販ガソリンで1000hpをたたき出すモデルだ。
もちろん中身も過激。4.1Lまで排気量は拡大され、専用のターボチャージャーを装着。
足回りもアルコンのレース用ブレーキキット、そして1000hpを受け止めるタイヤはフロントが295/30R/20、リアは345/30R20というビックリなサイズだ。ビックリだけど、それくらいやってくれないとこのスペックは怖い気がする。
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