39県の非常事態宣言は解除されたものの、新型コロナウイルスは予断を許さず──。そんな状況下ではあるが、自動車専門メディアとしては「コロナ」という言葉が飛び交う現状にはむず痒さを覚えずにはいられない(石油ストーブのメーカーさんもおんなじ気持ちだろう)。
昭和~平成の長きに渡って家族の暮らしを支えた、日本を代表するファミリーカー「トヨタ コロナ」の存在があるからだ。
時にはDOHCターボエンジンなども搭載し、武闘派的なモデルも輩出。ファミリーから走り屋までをカバーする懐の深いクルマとして活躍を続けてきたコロナ。
その一方で、歴史を調べ直してみると、1973年登場の5代目は「予防安全」の思想を前面に押し出し、衝撃吸収ボディのほか安全に関わる11項目の故障を検知する「OKモニター」も装備、また1996年に登場したコロナの最終モデルとなる11代目も衝突安全ボディ「GOA」を初めて採用…などなど、「エポックメイキング」な面を併せ持ってきたクルマであることもわかる。
国産車の歴史そのものにとっても重要だった、そんなトヨタ歴代コロナの歩みと変遷を辿ってみよう。
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※本稿は2020年4月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年5月10日号
■トヨタ 初代コロナ T10型(1957~1960年)
クラウンで自家用高級車の地位を築いていたトヨタが、1957年7月に発売した大衆セダン。初期型は直4サイドバルブ、995cc、33ps、後期型は直4OHV、997cc、45psエンジンを搭載した。その形状から「ダルマコロナ」の愛称で親しまれた。
■トヨタ 2代目コロナ T20型(1960~1964年)
狙いどおりの人気を得られなかった初代を2年半で諦め、1960年4月に登場した2代目。当初は1Lだったが、1961年3月には60psの1.5Lエンジンを搭載し、当時人気絶頂の日本グランプリでも活躍した。
■トヨタ 3代目コロナ T40/T50型(1964~1970年)
宿敵ブルーバードを破った1964年9月登場の3代目。名神高速道路を使った「10万キロ連続高速走行テスト」を成功させたこともイメージアップに繋がった。記憶に残る名車トヨタ1600GT(ギャラリーを参照)のベース車でもあった。
■トヨタ 4代目コロナ T80型(1970~1973年)
1970年2月にデビューした4代目。電子制御式3速ATを装備して話題となった。同年8月には2ドアハードトップ(ギャラリーを参照)を追加し、1971年3月に1.9L、翌1972年8月に2Lエンジンを追加するなど、積極的にハイパワー化を推し進めた。最強の2000SRは120psを発揮し、5MTを備えた。
■トヨタ 5代目コロナ T100/T110/T120型(1973~1978年)
衝撃吸収ボディやOKモニターなどで安全性をアピールした5代目。2L DOHCエンジンの2000GT設定した。
■トヨタ 6代目コロナ T130型(1978~1982年)
ブランド名をトヨペットからトヨタに変更。新設計プラットフォームを採用し、パワステも初設定。
■トヨタ 7代目コロナ T140型(1982~1987年)
ここまでFR。カリーナ、セリカとプラットフォームを共用。ハードトップはセリカのボディをベースに作られた。1982年10月には160psの1.8L DOHCターボエンジンを追加した。
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