自動車メーカーが勧める(地味だけど)「とにかく一度乗ってほしい車」8選

 各自動車メーカーには、広報部が存在し、広報車が用意されています。自動車専門メディアはその部門にお世話になっているわけですが、そんな広報車のなかでも「よく借りられる車」と「あんまり借りられない車」があります。当然「あまり借りられない車」は、地味だったり話題性が少なかったり売れてなかったり。

 しかしそんな広報車だって、当然光を当てられるチャンスはあるべき!(なにしろせっかく各自動車メーカーが「広報車」として用意してるくらいなんだし)

 そこで本企画では、当記事担当編集者がなかば無理矢理聞き出した、「あまり借りられないけど(つまり地味だし売れてないけど)、一度乗ってくれればそのよさがわかるんです!」という車を紹介したい。

 意外なモデルもあれば、「ああ、そうかもなぁ」というモデルもあるが、メーカー広報氏の心の叫びの顕現だと思って、お読みいただきたい。このページでの評価は国沢光宏氏にお願いした

文:各メーカー広報マン(ベストカー編集部まとめ)、国沢光宏
ベストカー2017910日発売号


■トヨタ・エスティマ

現行3代目のデビューは2006年と、すでに11年選手。顔つき変更で外観はまだ新鮮味があるけど……

【広報マンおすすめ】

 登場から10年以上が経過しましたが、マイチェンによりいまだに外観の先進性は維持していますし、ハイブリッドに乗っていただければ外観にふさわしい近未来的な走りも味わえるのでは、と思います。

【国沢光宏の「ココを評価したい」】

 実用的な3列シートミニバンとハンドリングのよい乗用車の、よい部分を併せ持つ。基本設計が若干古くなってしまったけれど、こういったコンセプトのモデルはヨーロッパでもニーズあると思う。昨年のマイチェンで顔が変わったけど、次世代モデルも考えたらいいと思う。

■レクサス・IS

セダン3兄弟の末っ子のためか、スポーティ路線に振られている。マイチェンで走りが洗練された

【広報マンおすすめ】

 昨年のマイチェンでデザインを大きく変えたほか、走りも変えています。アブソーバーを変更したり、フロントの足回りをアルミ化したりして、熟成が進みました。今は少し貸し出しが落ち着いていますが、走りの楽しさを磨いたので、ぜひ乗ってほしいです。

【国沢光宏の「ココを評価したい」】

 今や稀少になってしまったミドルクラスの後輪駆動車という点に尽きる。兄弟関係にあるマークXが絶版になるといわれているけれど、やはりベンツのCクラスやBMWの3シリーズは後輪駆動で続くと思う。キッチリと磨いてよいクルマに仕上げてほしい。

■日産・リーフ

「次期型登場前に、もう一度EVの走りはどういうものかを思い出してほしい」とは、日産広報S氏の弁

【広報マンおすすめ】

 初期の頃は充電インフラの関係もあって、使いづらい印象だったと思いますが、30Kwhのバッテリー搭載後は、実走行でも200㎞は走るので、「普通に使える」と思ってもらえると思うんですよ。

【国沢光宏の「ココを評価したい」】

 文句なしによいクルマだと思う。バッテリー容量30Kwhタイプなら日常的な航続距離はまったく問題なし。ロングドライブ時だって日本中にある日産ディーラーを使えばいい。次期型の情報も出てきたからか、ここにきて値引きも拡大中。やがてバッテリー交換プログラムもできるか?

※新型リーフは201796日発表(ただし発売は年末頃を予定)

■ホンダ・ジェイド(特にRS

150㎰/20.7kgm発生の1.5ℓターボを積むRS。RS以外のモデルは1.5ℓベースのハイブリッドとなる

【広報マンおすすめ】

 いわゆる立駐サイズの低全高でスタイリッシュな外観と、RSのみが積む直噴1.5L、VTECターボやアジャイルハンドリングアシストがもたらすステアフィールと爽快な走りを楽しんでください。

【国沢光宏の「ココを評価したい」】  

 普通の価格で買うなら、正直ちょっとホメづらい。車格を考えれば、やはり圧倒的に割高である。ただ激しく値下がっている中古車や、大きな値引きをしてもらえるなら、ガソリンターボエンジンを搭載したモデルは2列シートだと割り切って乗ると、素直によいと感じる。

■三菱・アウトランダー

ミドルクラスSUVの7人乗りは、国産ではほかにエクストレイルしか存在しない。貴重なのだ

【広報マンおすすめ】

 アウトラダーはPHEVもありますが、4輪制御技術でいえば、こちらのほうが上のものを搭載しているんです。ランエボで鍛えたS-AWCですが、アクティブフロントデフはガソリンしか搭載していないんですね。7人乗りというところも、訴求ポイントだと思います。

【国沢光宏の「ココを評価したい」】

 なんと3列シート仕様が存在する。マツダCX-820179月中旬デビュー)の先取りをしたようなモデルだったりして。たくさん値引きしてくれるとか、新車のような中古車が安価に買えるというなら面白い存在。燃費は普通ながら、優れた4WDシステムは魅力といえる。

■マツダ・アクセラ

1.5ℓと2.2ℓのディーゼルがあるため影が薄く感じられるが、クルマ全体としてのバランスは優れている

【広報マンおすすめ】

 アクセラこそマツダのド真ん中のモデルだと思うんですね。どうしてもディーゼルに目が行きがちですが、エンジニアのなかでもガソリン車のバランスを高く評価する声が多いんです。あらためて評価してほしいですね。

【国沢光宏の「ココを評価したい」】

 世界トップクラスの自動ブレーキが付くという点ではインプレッサなどと同じ。本来はSKYACTIV-Gの性能で勝負できるハズだったが、チト華がなく、SKYACTIV-Gもダントツ性能とまで言えず。近所の足に使うならディーゼルよりいいと思う。

■スバル・インプレッサ

ハッチバック、セダンとも全グレードにアイサイトを標準装備。シャシー性能に対する評価も高い

【広報マンおすすめ】

 発売から1年が経過しましたが、スバルグローバルプラットフォーム採用第一弾であるし、ここらで「ああ、インプレッサってこういうクルマだったな」ということを思いだしてほしいんです。

【国沢光宏の「ココを評価したい」】

 正統派のよいクルマだと思う。XVが登場したことで注目度は下がったものの、200万円以下からという価格で世界イチ安全なクルマが買えるのだから、すばらしい! クルマそのものの仕上がりや、インテリアの質感など含め、このクラスでイチオシ。誰にでもすすめておく。

■ダイハツ・ハイゼットトラック

水色やピンク、オレンジといった軽自動車らしからぬボディ色を用意。UVカットガラスなども装備する。写真はマスカットグリーンメタリック

【広報マンおすすめ】

 錆びない、壊れないといった従来の軽トラらしさを磨いただけでなく、最近増えている「農業女子」とコラボして、女性目線での仕様・装備を取り入れました。広報車にはワイルドなオフビートカーキのボディ色のものを用意していますので、ぜひ。

【国沢光宏の「ココを評価したい」】

 軽トラックは日本を代表するカテゴリーだと思う。圧倒的な存在感を持つオリジナルサンバー亡き後、赤帽などにも使われる。加えて「農業女子」仕様なども作り話題。自転車やスクーターなどを気軽に運べるという点で、都会の足としてもいかがだろうか。

☆    ☆    ☆

 以上、国産8ブランドの広報マンが「乗ってほしい」と考えているモデルを紹介しました。

 なお気づいた人は気づいたと思いますが、スズキが抜けておりまして、「最近、あまり動いていない広報車ありませんか?」と聞いたところ、「そういうクルマが出ないようにするのが、広報の仕事なので」と言われたため、今回は掲載を見送りました。

 しかたがないので最後は今回協力してくれた8メーカーのなかで「もっと乗ってほしい広報車」として名前の挙がった、そのほかのモデル2台をさらに紹介しておきます。では。 

三菱・RVR。今年2月のマイチェンでフロントマスクが変更
マツダ・デミオ15MB。1.5Lガソリンエンジンを搭載するモータースポーツベース車

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