パワートレーンは1.2L、直3ターボと1.5L、直4ディーゼルターボ
パワートレーンは、ダウンサイジングされたガソリン仕様のエンジンが、“PureTech”と呼ばれるPSA製の1.2L、直3ターボに仕様の異なる2種類を設定。
ディーゼルも2種類設定され、1.5L、直4ターボにチューニングの違いの2種類が用意され、PSAモデルではおなじみの“BlueHDi”と同様のスペックとなる。
■プロエースシティヴァーソのパワートレーン
●1.2L、直3ガソリン:110ps/205Nm+6速MT、130ps/230Nm+8速AT
●1.5L、直4ターボディーゼル:102ps/250Nm+5速MT、130ps/300Nm+6速MT/8速AT
駆動方式はFWDのみで、トランスミッションはガソリン110ps仕様とディーゼル102ps仕様に5速MT、ディーゼル130ps仕様に6速MTを設定。
ATについては、ガソリン/ディーゼルの130ps仕様にPSA製の“EAT8”と呼ばれる8速AT(生産はアイシン・エー・ダブリューが担当)を与えている。
サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式、リアはウィッシュボーン+トレーリングアームを組み合わせた3リンク式が採用する。
欧州トヨタは右ハンドル仕様も設定しているが、現状は左ハンドルのみを対応する仕向地に供給している。
プロエースシティの内装の設定を見ると、2列シートの5人乗り、3列シートの7人乗りの2種類の座席仕様が用意されている。
また、ほかの兄弟車と同じく両側スライドドアを設定。バックドアは商用バンとは異なり跳ね上げ式の開閉方式を採用。
荷物を取り出す際に便利なガラスハッチを採用するなど、使い勝手では日本車ミニバンに肩を並べるほどの配慮がなされている。
EUの規準に則った「トヨタセーフティセンス」を設定して安全装備も充実させるなど、トヨタ流の“おもてなし”にも抜かりはない。
愛知県のオートリーゼンでは税抜き435万円で販売中
さて、プロエースシティヴァーソの価格だが、並行輸入車は各販売店で売り出し価格が異なり、排ガスなどの予備検査や登録料などのいわゆる“諸経費”を車両本体価格とともに入れ込んで販売価格とする場合もあるので、注意する必要がある。
ちなみに、愛知県名古屋市にある並行輸入車を扱うオートリーゼンでは、販売価格は435万円(税抜き)。これに日本車ディーラーと同様に一般的な登録費用などの20数万円と、最終的に消費税が加わるので、510万円ほどの購入予算を考慮しておいたほうがよい。
並行輸入業者の多くで取り扱い車種に関してドイツ仕様がメインとなっているのは、英国向けの右ハンドル仕様がEU離脱による関税などへの影響を配慮してか生産が遅れていることに加え、英国仕様がディーゼル+MTの仕様が主力であり、8速ATの設定がドイツ仕様に存在することが大きく、7人乗りの3列目シートの仕様などを考慮して、ドイツ仕様が選択されているようだ。
欧州生まれの商用版ベースのミニバン、特にフランス系メーカーの製品は独自の魅力を備えてきたことは過去から知られてきた。
いまのところ、このプロエースシティヴァーソをトヨタが正規に販売する可能性は限りなく低い。
利便性と趣味性に溢れたプロエースシティヴァーソのようなMPVがトヨタに存在することに興味を覚えるなら、並行輸入車販売店に一度問い合わせてみるのもいいかもしれない。
コメント
コメントの使い方