かつて日本で販売されていたモデルがつけていた車名が、海を越えて密かに生き残っているケースがけっこうあったりする。本企画では、そんな懐かしいネーミングで逞しいクルマ人生を送っている海外専売車にフォーカスを当ててみた!
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※本稿は2020年12月のものです
文/永田恵一、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2021年1月10日号
■日本で売っていたクルマの車名がそのまま残っているパターン
「車名などが現在日本にはないけど、海外で密かに販売されているモデルたち」には3つのパターンがある。
ひとつ目は「日本で売っていたクルマの車名がそのまま残っている」というパターンで、そのなかでもコンセプトや車格も日本で売っていた時と同じか近いものと、それぞれかどちらかがまったく違うものに分かれる。
なお、この種のモデルがある理由としては「コンセプトや車格が日本で売っていた時と近いから」というケースに加え、「まったく新しい車名を使うのは商標登録などに手間がかかる」といった事情もあるものと思われる。
メーカーごとに見ていくと、まずトヨタはこういったモデルが比較的少ない。日産は日本で対応するモデルがなく、ムラーノあたりは「日本でも売っていいのでは」という気もする。
これに対してホンダはこの種のモデルが多く、これは地域ごとの独自性が強いという象徴なのかもしれない。この種のホンダ車で最近登場したのがシティハッチバックだ。
シティは日本では今年絶版となったフィットベースのセダンだったグレイスのメインマーケットだった東南アジア圏での車名。
現在、シティは日本のグレイスからフルモデルチェンジされており、全幅は3ナンバーサイズとなった。
シティハッチバックはその5ドアハッチバック版で、フィットベースなのは変わらないようだが、ボディサイズなどフィットよりも半車格くらい上のイメージだ。
三菱自動車はコルトプラス、グランドランサーともに「古いモデルをビッグマイナーチェンジで継続する」という手法にしぶとさを感じる。
■日本とは名前は同じでも違うモデルのパターン
ふたつ目は「日本と同じ車名で中身が違っている」というパターンだ。このなかで目新しいのは中国で登場したアリオン。
海外向けカローラのボディサイズやエンジンを拡大した成り立ちとなっており、シルフィは日本のシルフィの先代モデル(中国では先々代)を廉価版として継続販売しているもので、スズキの2台は軽自動車のボディサイズとエンジンを拡大したモデルだ。
■名前を変えて生き残ったパターン
最後に3つ目は「名前を変えて生き残っているモデルたち」で、この種のモデルにはボディサイズの拡大などによって日本では需要が減少し、絶版となってしまったSUVが多い。
そのなかでもアジア圏を中心に販売されているパジェロスポーツは日本でパジェロが絶版となっているだけに、日本導入が期待されるモデルだ。
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