スズキが初のホンダ越え! 国内2位躍進の裏に“軽だけじゃない”小型車作りの功

 スズキが年間台数で初めて国内2位に躍進! なぜホンダ越え実現?

 今年1月5日、登録車と軽自動車などを合計した「ブランド別新車販売台数」が発表され、国内メーカーではスズキが63万842台で2位となった。2019年まで2位だったホンダは61万9132台で3位。スズキの2位は統計が残っている1993年以来初の快挙だという。

 なぜスズキはホンダを越えることができたのか? その裏には20年前と比べるとデータから明らかなスズキのクルマ作りの進化と戦略の変化があった。

文/渡辺陽一郎、写真/SUZUKI、HONDA、奥隅圭之

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20年前から倍増したスズキの小型車

2020年「ブランド別新車販売台数確報」。日本自動車販売協会連合会データより作成

 2020年の国内販売台数(暦年/速報値)を見て驚いた。1位はいつものトヨタだが、2位にスズキが入っている。3位はホンダ、4位はダイハツ、5位は日産と続く。この数年間は、ホンダが2位、スズキは3位だったから、両社が入れ替わった。

 スズキがトヨタに次ぐ2位に入ったのは初めてだ。2000年頃の順位は、トヨタ、ホンダ、日産、スズキだったので、最近はスズキが大幅に浮上している。

 ちなみに2020年の国内販売総数は459万8615台であった。2000年は596万3042台だったから、2020年はコロナ禍の影響も受けて20年前の77%にとどまった。

 ところがスズキは、2000年が61万4075台、2020年は63万842台だ。国内市場が減少傾向を辿り、2020年は特に大きく落ち込んだのに、スズキは3%ながら増加した。

 スズキの販売推移を細かく見ると、軽自動車は2000年:57万3758台、2020年:52万3604台だから、20年前に比べて約5万台減った。その代わり小型/普通車は、2000年:4万317台、2020年:10万7238台だから6万台以上増えている。この差し引きにより、スズキは20年前に比べて少し増えた。

2000年に誕生し、現在は4代目モデルとなったスイフト。世界戦略車として高い実力を持つコンパクトカーは、まさに軽だけではないスズキの象徴といえる

 スズキの国内販売に占める小型/普通車の比率も、2000年は7%だったが、2020年は17%に達する。スバルの2000年の小型/普通車は8万4773台だったから、スズキの方が10万台を超えて多く売られている。

 ライバルメーカーのダイハツは、2020年に59万2346台を販売した。軽自動車は53万6292台だから、スズキよりも約1万3000台多いが、小型/普通車は5万6054台に留まってスズキに比べると5万台以上少ない。スズキの小型/普通車比率は前述の17%だが、ダイハツは9%だ。

 この数字からもわかるとおり、スズキは小型車の開発と販売に力を入れたことで、国内販売がトヨタに次ぐ2位になった。スズキは小型/普通車の国内販売を10万台に引き上げる目標を掲げ、先代型のソリオやスイフトを積極的に売ることで、2016年には目標を達成している。

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