狙いのクルマをネットで検索していると、まず出てくるのは中古車販売店のサイトでしょう。中古車とはいえ、評判が良い販売店で購入すれば安心できますし、その店舗まで出向いて、クルマの状態を見てから購入することもできます。大抵の場合、保証もついていますので、安心です。
しかし最近は、ヤフオクなどのオークションサイトや、メルカリなどのフリマアプリでクルマを購入する方もいます。近年は、このようなサイトにも、中古車販売業者が出品していることも多いですが、個人間取引であれば、中古車販売店で買うよりも、価格を大幅に安く済ませることができるため、若者を中心に利用するかたも多いようです。
しかし、クルマを個人間取引するのは、ちょっと勇気がいるもの。今回は、クルマを個人間取引する際に気を付けなければならないことを、考えていきます。
文:吉川賢一
写真:写真AC(トビラ写真:写真AC@しばいぬだいすき/@codino)
【画像ギャラリー】クルマを個人から買うときに注意することをクイックチェック!!
落札前にこれだけは確認!!
オークションやフリマアプリなどでクルマの購入を検討する際、掲載写真をくまなくチェックするのはもちろんですが、しかし、たった十数枚の写真(メルカリだと最大10枚程度、ヤフオクも10枚だが、HTMLタグを利用し外部から読み込ませれば、プラス7枚まで追加できる)の写真でクルマの状態をすべて把握するのは、まず不可能。
出品者がクルマを少しでも良く見せようと、傷が少ない側面を撮影していたり、明るくきれいに映るように工夫していたりする可能性もあるからです。
一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会も、個人間による中古車のオークション取引に関して、「リスクを十分に理解しておく必要がある」と警告しています。逆にいうと、それらに少しでも不安を感じる場合は、個人間取引は避けたほうが無難です。
===(引用開始)===
インターネット等を利用したオークションでの取引や遠方の販売店での購入は、とても便利ではありますが、一方で現車を確認せずに購入するケースが多く、「写真には写っていない傷があった」、「説明されていない不具合があった」、「修理のためには遠方の販売店へ持ち込まないといけない」、「不具合について無償修理の要求したいが連絡がつかなくなった」などのトラブルが発生するおそれがありますので、これらのリスクを十分に理解しておく必要があります。
日本中古自動車販売協会連合会公式サイトより
https://www.jucda.or.jp/soudan/know-how/03.html
===(引用ここまで)===
「多少のトラブルは承知の上、それでもこのクルマを手に入れたいんだ!!」という場合にのみ、利用されることをお勧めします。
そのうえで、まずはじめにチェックするのは車検証と車両メンテ簿です。該当車種に間違いがないか、走行距離はどのくらいか、初期登録はいつか、点検はどの程度の頻度で受けてきた車両なのか、車検は残っているか(自賠責保険が残っているか)、車検が残っていない場合はクルマの輸送費をどちらがもつか、自動車税の未払いがないか、などは要確認です。
続いて、クルマの名義変更はどちらが行うのか、買う側が行う場合だと相手が必要書類をいつ用意してくれるのか、売買契約書は交わしてくれるのか、などです。これらを事前に取り決めしておくことで、ある程度、トラブルを回避することができます。
名義変更の手続きに関しては、今回は割愛しますが、滞りなく書類が揃いさえすれば、それほど面倒なことではありません。
コメント
コメントの使い方