上海モーターショー2021で、SUVのクラウンクルーガー、ミニバンのクラウンヴェルファイアが発表され、日本人を驚かせてくれた。
でもなぜ中国でクラウンなのか? 実はクラウンは1960年代から中国に輸出され、彼の地での絶大なるブランドイメージを確立していた。
“していた”と過去形なのは、ここ数年はその名声も薄れ、単なる「オヤジグルマ」と認識されているらしいからなのだが、そこで一汽トヨタは、「クラウンブランド」の復権のためにクラウンクルーガーを出展したのだという。
目論見通り(?)、クラウンクルーガーについては、中国でも話題になっているようだ。
そこで本企画では、「クラウンブランド」のさらなる発展のため、「クラウン+絶版車名」のクルマについて提案。
その提案モデルについて、自動車評論家 渡辺陽一郎氏がその実現度、そして売れるかどうかについて考察していく。
※本稿は2021年5月のものです
文/ベストカー編集部 実現度チェック/渡辺陽一郎 写真/TOYOTA、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2021年6月26日号
【画像ギャラリー】ひょっとすれば夢の組み合わせ!!? 「旧車×クラウン」を写真で見る!!!
■クラウン×小さな高級車&プレミアムハッチ!?
■「小さな高級車」クラウンプログレ
●ベストカーの提案…小さい点が中国人にはウケなさそうですが、そこを逆手にとって「1人乗り用では最大級クラスの高級車」として売り出します。1人に1台売りつければウハウハですぜ!(予想実現度:★★★★★)
●陽一郎チェック…プログレは上級セダンの衰退が加速した’98年に、従来とは逆の「大人しくて小さく見える」外観で登場した。「こんなセダンはいかが?」という実験的な商品だ。個人的には好きだったが販売面ではコケた。結局はブレビスという派手顔の姉妹車を加えている。中国でも難しいでしょうなぁ。(予想実現度:★★☆☆☆)
■「プレミアムHB」クラウンブレイド
●ベストカーの提案…クラウンブレイド、名前だけですでに売れそうだが、内外装を華美にするのはもちろん、3.5L、V6のマスターが、中国の伊達オトコのココロを鷲掴みにします。(★★★★★)
●陽一郎チェック…大排気量ハッチバックは、街乗りから高速道路まで便利に使えて合理的だが、価格のわりにインパクトが弱くて見栄も張れない。そういう意味では大径タイヤを履かせて流行りのSUV風にアレンジしたい。これなら派手さと高級感に加えて、低重心によるスポーティな走りも訴求できます。(予想実現度:★★★☆☆)
コメント
コメントの使い方