あと一息だったのにざんねん! ヒットを逃したクルマたち 3選


 クルマの歴史は栄枯盛衰。ちょっとしたボタンの掛け違い、少しだけ残った隙。そういったわずかの差で、消えてしまったクルマのなんと多いことでしょう! クルマの歴史を振り返ると「成功と失敗はまさに紙一重」ということがよくわかります。本稿では、ヒットの可能性があったにも関わらず、あと一息足りなかった「ざんねんなクルマ」に焦点を当てることします。

 なお、さまざまな事情で日の目を見ることがなく終わったクルマたちについては、『ますます! ざんねんなクルマ事典』でも詳しく紹介しています。あわせて参照ください。『ますます! ざんねんなクルマ事典』はこちらから。

文/ベストカー編集部 写真/ホンダ、ダイハツ

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■「イメチェン」の度合いが激しすぎた「CR-Xデルソル」

硬派欧州系スポーツから「陽気なオープン」に変身

 1983年に登場した初代CR-Xと、続いて1987年に登場した2代目CR-Xは「FFライトウェイトスポーツ」という新ジャンルを切り開いた2+2のファストバッククーペでした。しかし1992年に投入された、3代目のCR-Xに相当する「CR-Xデルソル」は、まさかの電動メタルトップ式の2シーターオープンカーとして登場。それも、2代目までの硬派欧州系スタイルではない、妙にアメリカンで陽気なデザインになってしまいました。

 「トランストップ」と名付けられたメタルルーフは、スイッチひとつでトランク内の専用ホルダーに収容可能。そして快適なオープンエアが楽しめる割に、CR-Xデルソルのボディ剛性は十分ですし、DOHC VTECエンジンもさすがの好印象でした。

 しかし人々は、CR-Xという車名には「もっと硬派でスポーティな何か」を求めていたようで、CR-Xデルソルは結論としてあまり売れませんでした。ただの「ホンダ デルソル」だったならば、結果は違ったのかもしれません。

■早すぎた名作SUV。2020年代の発売だったら大ヒットした? 「エレメント」

「ジェネレーションY」と呼ばれる20代前半の世代がターゲットだった

 ホンダ エレメントは、海岸にある「ライフガードステーション(監視台)」をデザインモチーフにアメリカで開発・生産され、その後日本でも2年ちょっとの間だけ逆輸入車として販売された、「両側観音開き」のドアを備えたクロスオーバーモデルです。

 両側観音開きのサイドドアは、一見するとダイハツ タントのようなBピラーレスですが、実際はリアドアの前部にインナーピラーが内蔵されているという、「ビルトインBピラー」とでも呼ぶべき構造になっています。

 このクルマの地元であるアメリカでは人気を博し、2011年モデルまで製造が続けられました。しかし日本ではどうにも売れ行きが今ひとつで、輸入開始からわずか2年3カ月後の2005年7月には輸入終了となってしまいました。日本人がSUVというモノの価値と魅力を今イチわかっていなかった2000年代半ばではなく、SUV全盛の2020年代にデビューしていたならば、けっこうなヒット作になっていた可能性は大でしょう。

■「背の高さ」ではなく「デザイン」で勝負したがあえなく撃沈

部分交換も可能な3分割のフロント&リアバンパーを採用した

 すでにトールワゴンスタイルが全盛となっていた1990年代末の軽自動車界に、背の高さではなく「デザイン性」を武器に殴り込んだものの、残念ながら討ち死にしたモデル。それがダイハツ ネイキッドです。

 そのデザインはネイキッド(NAKED=全裸という意味の英語)という車名が表すとおり、「むき出しの素材感」が最大の特徴です。バンパーとフロントグリルはあえて外側から丸見えのボルトで止められており、なおかつ簡単に取り外すこともできます。これにより、ぶつけてしまったときの交換作業が容易になると同時に、ディーラーオプションで設定されていた別種のボディパネルに替えることもできました。

 素晴らしくしゃれたデザインだったネイキッドですが、多くの人はネイキッドに対して「背が低いな……。これなら同じダイハツのムーヴのほうが(背が高いから)何かと使いやすいし、おトクだよな」という感情を抱いた模様。1代限りで終わってしまいました。

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