■ネオクラシックの中古車からは、やはり初代インテグラタイプRがイチ押し!
現在、ネオクラシックの日本車は、そのクルマの価値以上に高騰していると思う。特に、R32GT-R、R34GT-R、FD3S型RX-7はとてもじゃないが手が出せない。新車当時に、試乗、比較テスト、サーキットやワインディングなどかなり乗ったが、現在の価格に対する価値はあるのかなあというのが本音だ。
そんななか、一番おススメしたいのは、初代インテグラタイプR。キーを捻ってエンジンを掛け、アルミのシフトノブを介して1速に入れ、右足を強く踏むと前輪が空回りするほどの圧倒的な加速フィール。そうそうほかのクルマで味わえるものではない。
1060kgの初代インテRのボディはS2000に比べるとちょっとヤワなので、限界点が低く、そんなに飛ばさなくてもバクバクする。
手作業のポート研磨や専用のピストン&カムシャフトを備えるB18CスペックRは、低速から高速へカムが6000rpmほどで切り替わってからは、まるで別物のように一段とシャープさが増していき、レブリミットの8400rpmを超えても衰えない回転フィールはまさに至宝といっていいエンジンである。
初代インテRは年式によって3つのモデル、96スペックと98スペック、00スペックがある。96スペックRは1995年10月に登場した前期型で、その後、1998年1月のマイナーチェンジで195/55R15サイズの4穴114から215/45R16サイズの5穴114に変更されたのをはじめ、最終減速比が4.400から4.785にローギアード化され、エキゾーストマニホールドがスチールからステンレス製に。
さらにブレーキキャリパーの大型化&ローター径1インチ拡大、モノコックの剛性強化などが挙げられる。エクステリアもヘッドライトがハロゲンからHIDになったり、リアバンパーやテールレーンズの形状に若干の違いがあるなど細かいところにも違いがある。
00スペックは基本的には98スペックと変わらないが、法規制に対応するため、型式がE-DC2からGF-DC2に変更され、細かいところではセンターコンソールにシリアルプレートが装着されたり、スポーツペダルや電動格納式ミラー、カーボンパネル、キーレスエントリーなど装備が充実している。
初代インテRの中古車価格帯は159万~889万円と、爆上がり中だ。889万円の個体は整備記録簿13枚付きの走行距離1.6万㎞で飛び抜けて高い。個人的に狙いたいのは400万円代の5万㎞以下の極上車。300万円以下は10万㎞代が多くなってくる。
つい2、3年前は250万円前後で買えたのに……。では96スペックか、98スペック、00スペック、どれがいいのかだが、性能と価格のバランスを考えると、98スペックとなる。とはいえ、やはり20年以上前の中古車ということを考えると、“程度重視”で選びたい。
■中古外車からはE46型M3が「あがり」のクルマ
輸入車のなかで今買うべき「あがり」のクルマは何か考えたが、相当悩んだ。候補に挙がったのは964型911(MT)、W124型ベンツEクラス、E46型M3、VWゴルフGTI(7)、VWトゥアレグW12、VWルポGTI……、まだまだたくさんあるのだが、好きで別れた恋人のように忘れられないクルマといえば、E46型M3が真っ先に思い浮かぶ。
E30型M3、E36型M3から続く、BMWの直6エンジンの系譜を見た場合、最終章にあたり、8000rpmまでビュンビュン回る、あのエンジンフィールはいまだに忘れられない。E36時代からすでに、どこまでも走りたくなる人馬一体感、シルキーなエンジンフィールは存在していたが、M46型M3に乗ってみたら、言葉が出ないほど“やられてしまった”。
286psの3L、321psの3.2L時代のE36型M3から343psへとパワーアップしたE46型M3は、ゲトラグ製6速MTのフィールのよさも相まって、本気で購入を考えたほどだった(結局高額なためローンも無理だと判断して断念)。
あ~あ、あの気持ちのいい直6のエンジンフィールをMTでもう1回味わってみたいものだ。911しかり、現代のM3はどこか、人馬一体感というより、背伸びしすぎたというか、モビルスーツを着ているような、守られている感じがしてどうもしっくりこないのだ。筆者が枯れたおじさんなのかもしれないが……。
現在、E46型M3の中古車価格帯は255万~528万円だが、流通しているのはほぼセミATのSMGII。MTはなかなか見つからない。やっぱり、いいものはみんな知っているんだなと感心することしきりである。すぐに欲しいとなれば、E90型の2.5L、3Lの直6モデルが現実的かもしれないが……。
【画像ギャラリー】50代以上のおじさんにおススメのあがりのクルマを写真でチェック!(8枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方