三菱ギャランスポーツ
販売期間:1994〜1996年
V型6気筒エンジンを積むディアマンテの販売が好調だった三菱は、1992年5月にギャランをモデルチェンジし、7代目とした。初めて3ナンバー枠に踏み込み、堂々としたワイドボディを採用した。
また、エンジンも滑らかなパワーフィールの2L、V型6気筒を主役の座に据え、フラッグシップにはインタークーラー付きターボを頂いている。
もうひとつ注目したいのは、時代に先駆けてファジー制御の電子制御4速ATを設定したことだ。駆動方式もFFとビスカスカップリング付きのフルタイム4WDがラインアップされていた。
新しい4ドアセダンの姿を提案したギャランは、1994年8月にグリルガードやルーフレールを装備してRVテイストを盛り込んだギャランスポーツを投入した。
これはリアにハッチゲートを備えた5ドアモデルだが、ドアから後方をクーペ風に寝かせ、リアにはスポイラーを装備している。
トップグレードのGTはパワフルな2Lの6A12型DOHCだ。クーペとSUVのクロスオーバーだが、時代が熟していなかったからユーザーは飛びつかなかった。
不発に終わったが、もう少し遅くデビューしたら、成功したかもしれない。ちょっと残念な5ドアハッチバックである。オン・ザ・レールの気持ちいい走りを楽しめるクルマだっただけに残念!!
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ファストバックスタイルの5ドアハッチバックは、販売面で苦戦を強いられたモデルが多かったが、各メーカーは商品価値を高めるべくあの手この手を尽くしてきたことがよくわかる。
いいとこ取りを目論んで中途半端になったことが販売面で苦戦した要因となったクルマもあるが、生まれてくる時代が違えば結果も変わっただろうクルマも数多く存在している。日本メーカーにはこれからも失敗にめげずにチャレンジを続けてほしい。
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