【メーターパネルは情報のデパート状態】ここまで進化したメーターのハイテク化!!

DS デジタルインストルメントパネル

 2018年に登場したフランスの高級車ブランド「DS」の最新モデル「DS7クロスバック」にも、フル液晶ディスプレイが採用されているが、それだけでは、今や当たり前。

 DSらしいのは、そのグラフィックデザイン。アヴァンギャルドな内外装同様に、メーター表示も実に洒落ているのだ。

DS7クロスバックのメーターはフル液晶ディスプレイが採用されていて、DSらしいアバンギャルドなグラフィックがオシャレ。情報表示も重要だが、オシャレさも忘れていない

 さらに「DSナイトビジョン」と名付けた夜間に使用可能な赤外線映像もメーター内部に表示され、前方の人や動物を検知するとハイライトさせ、知らせてくれる。

 赤外線カメラによる夜間の視界サポート機能は、他社も導入しているが、DSのような個性的なデザインのクルマと組み合わされると、安全性向上の目的だけでなく、その特別感を高めるアイテムにも感じられてしまう。

 先進安全機能の搭載にも一歩遅れていた感のあるフランス車だが、DSのハイテク化は、アナログなイメージを払拭させ、クラシックとモダンの融合で新たな価値の創造へと動きだした新時代のフランス車の象徴といえるだろう。

LEXUS Fスポーツ専用TFT液晶メーター

 日本にも動くメーターが存在する。それがLEXUSのFスポーツ専用メーターだ。こちらはメーター内部が動くもの。メーターパネルの中央には、アナログ表示のタコメーターと、その中央にデジタルスピード表示を可能とした可動式メーターリングが備わる。

 通常時はメーター中央に位置するが、インフォメーションディスプレイの表示時には、メーターリングが右側にスライドし、隠れていた8インチのインフォメーションディスプレイが出現するというわけだ。

 液晶表示のメーターながら、映像だけの表示切替でなく、物理的にメーターが動くのは、世界的にもユニーク。2010年に発売されたレクサスのフラッグシップスポーツLFAで初採用されたもので、その後、2013年登場のISのFスポーツに採用されて以来、Fスポーツモデルを象徴するアイテムとなっている。

 これはレクサスの物作りのこだわりとして、あえてメーターリングを残した2枚重ね式の液晶メーターだが、ギミックが限られることもあり、将来的には、失われてしまうかも……。

Fスポーツ専用のTFT液晶式メーターで、センターにタコメーターが配置されるデザイン。色遣いなど視認性に優れている(写真はLC500)
インフォメーションディスプレイを使用する時は、メーターリングが右側にスライドする。2枚重ね式の液晶パネルを採用するのはレクサスのこだわり(写真はLC500)

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 これ以外にも多彩な表示切替が行えるメルセデス・ベンツの液晶メーターなど輸入車のメーターパネルは、多機能かつ個性的なものが多い。

 ただ日本車に目を向けると、かつてデジタル表示のメーターを積極的に展開してきた割には、高級車を含め、アナログ式メーターを基本に大型のインフォメーションディスプレイを組み合わせたものが多い。

 もちろん、視認性という意味ではベターな選択といえる。

 ただ自動運転などに代表される先進機能の進化はメーターの役割をどんどん拡大していくことは必然。かつては技術大国、自動車大国と称賛された日本だけに、その底力を感じさせる独自の進化にも期待したい。

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