こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】 癒しデザインの先駆車となったフィガロは今も人気沸騰中!

■斬新でオリジナリティ溢れるデザインが人の目を引く

 インテリアも外観と同様に個性的な作りとなっており、乗る人に楽しさや心地よさを感じさせることを念頭に作り込まれている。運転席まわりはボディカラーと同系色にコーディネートされ、インパネ上部やパネル面のソフトフィール塗装などによって柔らかな印象に仕上げられている。

 スピードメーターとタコメーターの指針や文字のデザインも車内の雰囲気に合わせ、さらにエアコンやオーディオ関連のスイッチ類は、アクセサリー感覚を盛り込んだオリジナリティに溢れたものとするなど、細部に至るまでこのクルマでなければ得られない特別感が演出されていた。また、前後シートには、米国のシートン社製の白本革を採用しており、天然素材ならではの風合いや感触により、人に優しく、ちょっとお洒落なイメージを漂わせていた。

ボディパネルに曲面を多用することで、前後ともに丸味を帯びた愛らしいスタイルとしていた。パステル調の淡いボディカラーと白いルーフのコントラストがお洒落感を強調
ボディパネルに曲面を多用することで、前後ともに丸味を帯びた愛らしいスタイルとしていた。パステル調の淡いボディカラーと白いルーフのコントラストがお洒落感を強調

 洒落たスタイルを特徴としながら、走りはおざなりになっていない。マーチをベースとしているのはこれまでのパイクカーと共通だが、フィガロでは搭載エンジンをマーチ・ターボの1Lターボとしていた。

 最高出力76ps、最大トルク10.8kg-mというスペックは、810kgの車重に対して十分。クルマのキャラクターを鑑みると、スポーティな特性は必要としないが、ソフトトップの採用や剛性を強化したボディ構造によるベース車からの車重の増加を意識させない動力性能を発揮し、軽快な走りを味わうことができた。

 足まわりは、フロントにストラット、リアを4リンク式とし、スタビライザーをフロントに装備して乗り心地と安定性の両立を図っていた。タイヤは165/70R12という小径サイズといとなるが、走りにこだわったモデルでないし、フィガロのスタイリングには似合っているし、レトロ感を強調したホイールとの組み合わせによってクラシカルな雰囲気の演出にもひと役買っていた。

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