■個性の強さが走りにも特徴として表れていた
インテリアデザインは、外観ほどではないにしても高級感があって若干スポーティ。マークIIと比べてモダンで若々しく、当時のトヨタのスポーティセダン仲間であるアルテッツァに通じる部分もあった。
そして、なにより同時代、少なかったミドルサイズのスポーティセダンということで、その狙いは走りの良さにも表現されていた。パワーユニットは、2.0L、2.5L直噴、2.5Lターボという三種類の直列6気筒エンジンがラインナップされた。これはマークIIと同様だが、2.5Lターボエンジンは280馬力を発揮し、車種の狙いに相応しい、パワフルでスポーティなものだった。
このパワーユニットに負けないのが車体で、アリストやクラウン用のプラットフォームが採用されており、剛性が高く、セダンボディでありながら操作性も優秀。マークII3兄弟の系譜を受け継ぐモデルということで、下手なスポーツクーペであれば勝れる程度の走行安定性や高いコーナリング性能を備えていた。
またマークII同様に、4WDや5速MTモデルまでしっかり設定されており、グレード数も豊富。このあたりは、ミドルサイズサルーンというジャンルの特性上、販売には有利に働く要素である。デザインや走りの部分での“冒険”したことに対して、販売の軸となる部分はしっかりブレていないところは、さすがトヨタである。
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