■初代、2代目CR-Xは売れたのにCR-Xデルソルはなぜ売れなかったのか?
1983年に登場した初代CR-Xと、続いて1987年に登場した2代目CR-Xは「FFライトウェイトスポーツ」という新ジャンルを切り開いた2+2のファストバッククーペ。
しかし1992年2月に投入された、3代目のCR-Xに相当する「CR-Xデルソル」は、まさかの電動メタルトップ式の2シーターオープンカーとして登場。それも、2代目までの硬派欧州系スタイルではない、アメリカンで陽気なデザインだった。
「トランストップ」と名付けられたメタルルーフは、スイッチひとつでトランク内の専用ホルダーに収容可能。そして快適なオープンエアが楽しめ、DOHC VTECエンジンもなかなか好印象だったのだが……。
しかし人々は、CR-Xという車名には「もっと硬派でスポーティな何か」を求めていたようで、期待外れというか、CR-Xに期待していたものとは大きくかけ離れたのである。そんなこともあり、CR-Xデルソルは結論としてあまり売れなかった。ただの「ホンダ デルソル」だったならば、結果は違ったのかもしれない。
今見るとどうか? 大手中古車情報サイトを検索すると、流通台数はたったの7台。70万~299万円。
むむ、SiRのMTが155万円、165万円で売っているではないか! 高いけど、暴騰しているわけじゃない。このSiRは170psのB16Aを積んでいるので、オープンエアとスポーツ走行ができておもしろいクルマ。このエンジンで、スタイルも今見ると新鮮に見えるので(人によるが)、欲しくなってきた……。
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