■先進性とスタイリッシュなフォルムで新ジャンルをアピール
外観は5ドアハッチバックよりも全長がやや長めの、4ドア+ハッチゲートの1.5ボックスワゴンという雰囲気。フロントウィンドウの傾斜を強め、ルーフラインを丸くした全体のフォルムには野暮ったさはなく、新しいジャンルのクルマであることをアピールするには十分なほどスタイリッシュだった。
細部も凝った作りがなされており、フロントまわりは、ウイング形状のフロントグリルとフロントターンランプを4灯式ヘッドランプの下に配した独特の3次曲面ランプによって、立体感のあるダイナミックなイメージを強調している。サイドはモノフォルムシルエットに、鋭いウェッジを伴ったスピンドルシェイプのサイドウインドウや、ボディとの一体感を強調する立体的な樹脂製サイドシルによって躍動感を演出している。
ワイドな車幅と適度に膨らみをもたせたブリスターフェンダーがリアまわりの安定感を演出しつつ、バックドアウインドウに沿ったデザインのリアコンビランプの造形と相まって醸し出された雰囲気も新しさを感じさせる要素だ。
全幅は1760mm、全高を1610mmとすることで、室内空間と荷室スペースはコンパクトカークラスと同等の4270mmという全長からは想像できないほど広々としていた。室内幅は1500mmという十分にゆとりがあるため、前・後席とも3名が座れるスペースが確保できた。室内高も1220mmという余裕があったので窮屈な印象はない。
前席はマルチユースベンチシートによって3名が乗車できるが、コラムシフトと足踏み式パーキングブレーキを組み合わせて前席ウォークスルーができたので、居住性はもちろん利便性という点でも大きな不満を抱くことはなかった。
後席は3座独立のマルチユースセパレートシートを採用。ダブルフォールディングやリクライニング機構のほか、脱着機構も備えていたので、乗車人数や積載する荷物に合わせてスペースをアレンジできた。特に中央席をはずして、両サイドの席を内側へ寄せて取り付ければ、200mmのロングスライドが可能となり、足もとは650mmというLサイズのサルーンを凌駕するほどのスペースが確保できた。
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