ミッションは「国産トップフォーミュラカーを作れ!」NEXT-FORMULA-PROJECTはどこまで進んだのか?

ミッションは「国産トップフォーミュラカーを作れ!」NEXT-FORMULA-PROJECTはどこまで進んだのか?

 JMIA(日本自動車レース工業会)が進める次世代国産フォーミュラカーの開発プロジェクトがNEXT-FORMULA-PROJECT。その進捗を「人とクルマのテクノロジー展2025」で発表した。秋に予定されるシェイクダウン、いったいどんなクルマが誕生するのか楽しみだ!!

文・写真:ベストカーWeb編集部

【画像ギャラリー】最新フォーミュラマシンの技術が驚愕すぎたから共有したい!!(4枚)画像ギャラリー

風洞試験用の50%モデルやギアボックス、シート素材を展示

展示された風洞実験用のモデルは実写の50%スケール。空力を突き詰めたシルエットが特徴だ
展示された風洞実験用のモデルは実写の50%スケール。空力を突き詰めたシルエットが特徴だ

 長年レース業界を牽引してきたメーカーたちが日本のモノづくりの威信にかけて取り組んでいるのが国産トップフォーミュラカーの開発。NEXT-FORMULA-PROJECTと名付けられた本プロジェクトは、2025年秋プロトタイプのシェイクダウンを目指している。

 今回は童夢で行われている風洞試験に使われている50%のモデルや戸田レーシング製のギアボックス、ブリッドの先進シート素材が展示されていて、順調に開発が進んでいることを印象付けた。

 JMIA(日本自動車レース工業会)は日本のレース関連企業70社が加盟しているNPO法人。「自動車レースは自動車開発技術の戦いである」の想いを原点に、各社がレースを通して技術開発を進めている。NEXT-FORMULA-PROJECTはJMIAの最も大きなプロジェクトのひとつだ。

開かれたフォーミュラをアピールする次世代車両

ブリッドの環境にやさしくフラックス繊維を使ったシートシェル
ブリッドの環境にやさしくフラックス繊維を使ったシートシェル

 トップフォーミュラへの挑戦ということで、さまざまな新技術が投入されていると想像できるが、2026年のF1のレギュレーションも参考にされていて、特に空力を生かし、チャレンジする先進的なデザインとなるようだ。

 またフォーミュラカーと言えばコックピットが狭いというイメージがあったが、 男性でも女性でもさまざまな体格のドライバーがしっかりしたポジションをとれるよう設計されているという。

 さらに未来に向け、フォーミュラを発展させるには環境への配慮が欠かせないとし、環境志向の素材や技術を積極的に取り入れている。

実車はカーボンコンポジットを使い、軽量で耐衝撃性にすぐれ、腐食にも強いボディとなる
実車はカーボンコンポジットを使い、軽量で耐衝撃性にすぐれ、腐食にも強いボディとなる

 一例を挙げれば、東レ・カーボンマジックのカーボンコンポジット(CFRP)を使うことで、軽く、強く、腐食しにくいボディづくりが可能となり、ブリッドのシートの骨格素材にはフラックス繊維という亜麻から作った強度もあり環境にやさしい素材が使用されている。

 新世代のフォーミュラカーを製作するということで、JMIA加盟各社のモノづくりへの情熱は高まっているといい、ニューマシンのシェイクダウンを機会にフォーミュラが注目され、世界を目指すドライバーやエンジニアが生まれるきっかけになることを期待したい。

PR:かんたん5分! 自動車保険を今すぐ見積もり ≫

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

JMS2025に出なかった大物たちの行方は?最新の注目車対決10番勝負『ベストカー12.26号発売!』

JMS2025に出なかった大物たちの行方は?最新の注目車対決10番勝負『ベストカー12.26号発売!』

ベストカー12.26号 価格590円 (税込み)  あの「ジャパンモビリティショー2025…