2020年7月19日に決勝を迎えたスーパーGT。GT500のスープラ復活シーズンの幕開けはGT500、そしてGT300もスープラが優勝するスープラ大復活祭となった。
そんなレースの翌日、ベストカー取材チームは前日までの激戦の余韻が残る富士スピードウェイにいた。
なんと新型クラウンのレーシングカーが走るというのだ。
【画像ギャラリー】伝統の高級車が聖地を駆け抜ける!! トランクの中にはまさかの・・・
文:ベストカーWeb編集部/写真:塩川雅人
■このグリーンのボディはもしやあそこのチーム!?
前日までのスーパーGTでの激戦から一夜明け、どことなく一日前の興奮が残る7月20日の富士スピードウェイ。
ピットを歩いているとスポーツ走行を楽しむライダーやドライバーがちらほらいるなかに、ひと際厳重にシャッターを閉じたピットがあった。
隙間から除くとグリーンの車体のクルマが見える。もしやすると前日にGT300で優勝を飾った埼玉トヨペット GREEN Braveのスープラか!? と思いきやどうもサイズ感がおかしい。
どう見てもセダンだし、それならば昨年までスーパーGTやスーパー耐久で同チームが走らせていたマークXだろうか。
それにしてはなにか雰囲気が怪しい。ピットレーンへ移動して確認するとなんとあの「王冠」が見えるではないか。
そう、これは紛いなくクラウン。しかもグリルには「RS」のエンブレムもある。近くにいた関係者にそれとなく聞いてみた。
「スーパー耐久のマシンですね。2Lターボがベースですよ」。
■2Lターボの咆哮を轟かせるレーシングクラウン
エンジンも見せてくれるというので見てみるとこれまたビックリな2Lターボ。ハイブリッドではスーパー耐久にはコスト面でも適していないし、たしかにクラウンでいえばこのエンジンがベストだろう。
もちろんベースはRSとなり、スーパー耐久のレギュレーションに則り非常に市販車に近いのが特徴。
しかも当日はTRDの関係者もピットに出入りしており、どうやらこのエンジンのマネジメントはTRDが関わっているようだ(エンジンのステッカーが如実にそれを物語る)。
肝心の走行はシェイクダウンということでじっくりと各部の調整をしている様子だったが、それにしてもサウンドが凄い。グォォォンンというサウンドはシーケンシャルミッションと相まってクラウンということを忘れさせる雰囲気。
クラウンといえば過去にドリフト競技車などでの活躍はあるものの、国内耐久レースに参戦するのは初めてと思われる。近年のクラウンでは初めてのレーシングカーだろう。
9月開幕予定のスーパー耐久富士スーパーテック24時間レースがこのクルマの初舞台のはず。今後の続報に期待したい。
コメント
コメントの使い方