1955年に初代モデルが登場し、2020年に誕生65周年を迎え4月27日に2種類の特別仕様車を設定したトヨタ「クラウン」。日本の高級セダンの代名詞として君臨しているモデルだ。国産車において、セダン不振と言われているなかでも、安定したセールスを記録するロングセラーモデルとなっている。
15代目となる現行型クラウンは2018年6月に登場。先代まではロイヤルサルーン、アスリート、マジェスタと3シリーズを設定していたが、現行型ではクラウン1モデルに集約されている。今回は、登場して間もなく2年目を迎える国産セダンの雄、現行型クラウンの中古車事情を紹介しよう。
文/萩原文博
写真/TOYOTA
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■登場から2年の現行型 2020年に改良実施で質感向上
2018年6月に登場した現行型クラウンは、トヨタのクルマ構造改革である「TNGA」に基づいた新型のプラットフォームを採用。エンジンやミッションといったパワートレインをより低い位置に搭載し、低重心化すると同時にボンネットやフェンダーにアルミを採用し、前後の重量バランスの最適化などにより高い走行性能を実現している。
外観デザインは、クラウン初の6ライトウィンドウデザインを採用し、ルーフからラゲッジにかけての伸びやかで流麗なサイドシルエットを実現し、従来の3BOXスタイルから脱却している。
インテリアは適度に囲まれたコックピットと開放感の両立により、運転に集中できる居心地のいい空間を創出。運転中でも見やすい遠方配置の8インチディスプレイと操作性を考慮し、手前側に配置した7インチディスプレイの2つを連携させた新開発のダブルディスプレイを採用。2画面化を活かしてインストルメントパネル上面を低く抑え、圧迫感の少ない開放的な空間創出にも寄与するとともに先進性を演出している。
現行型クラウンは車載通信機DCMを全車に標準装備する初代コネクティドカーというもうひとつの顔をもつ。24時間365日、クルマと社会がつながることで、快適・便利なサービスを乗員に提供している。
搭載しているパワートレーンは2L 直列4気筒ターボ+8速AT、高熱効率を実現した2.5L 直列4気筒ガソリンエンジン+モーターのハイブリッド。そして、3.5L V型6気筒エンジンとモーターそして有段ギアを組み合わせたマルチハイブリッドシステムの3タイプ。
そしてグレード構成は「スタンダード」、スポーティな「RS」、ラグジュアリーな「G エクスクルーシブ」の3種類を設定していて、駆動方式は2WD(FR)を中心に2.5Lハイブリッド車のみ4WDを用意している。
2018年に登場して以降、クラウンは2020年4月に一部改良を行い、T-Connect SDナビゲーションシステムに「TOYOTA SmartDeviceLink」や「Apple CarPlay/Android AutoTM」といったスマートフォン連携機能を追加し、スマホアプリをナビに表示し操作が可能となった。また、一部グレードを除きドアトリム&インストルメントパネルの加飾に合成皮革を採用し上質感を高めた。それでは、現行型クラウンの中古車事情を見てみよう。
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