■「欧州でも選択肢のひとつとして可能性を」
モリゾウ氏の走行後のコメント
今回、カンクネンさんの好意で運転させていただくことができ、感謝しています。私の運転に合わせて案内してくれたので、気持ちよく走行できました。路面が刻々と変わり、滑るうえに狭いので難しい道でした。ジャパンラリーの道に似ていて、観戦していただけるお客様への対応に向けても良い経験になったと思います。会場にはミライによる電源供給のデモもあり、水素エンジンの走行と合わせて、CN(カーボンニュートラル)の達成に向けた選択肢のひとつとして水素の可能性を欧州でも見ていただけたと思っています。
ユハ・カンクネン選手のコメント
アキオの運転はすばらしかった。水素エンジンも非常にトルクがあり、ガソリンエンジン車と変わらない。CO2も出さないということで、モータースポーツはもちろん、一般車の世界でもカーボンニュートラルに向けた選択肢のひとつになると思う。
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bZ4Xのような純EV車やMIRAIのような燃料電池車と比べて、水素エンジン車は(環境的な面も、コスト的な面も、ドライビングプレジャー的な面も含めて)長所も短所もある。ひとつ言えるのは、水素エンジンであれば既存のガソリンエンジンやディーゼルエンジンの長所の多くを引き継ぐことができ、また、モータースポーツも引き続き楽しむことができそうだということ。
2022年11月に開催される「ラリージャパン」(WRC2022最終戦 日本ラウンド)でも、GRヤリス(水素エンジン搭載車)にはぜひなんらかの目立つかたちで走ってほしい。
個人的には、そうした「選択肢を増やす努力」を、モリゾウ氏が最前線に立ち続け、自らの両手両足で押し広げてゆく姿に敬服する。こんなことまでする自動車メーカートップは他にいない(注/褒めてます)。
地道な積み重ねではあるが、今回WRCのテストカーとして海外の公道を水素エンジン車が走ったことで、「クルマの未来」を照らす松明がまたひとつ灯った。この明かりを、少しずつでも増やしてゆきたい。
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