2018年11月21日13:30、三菱自動車はビッグマイチェンを実施する新型デリカD:5の予約を開始、と発表した。
三菱デリカD:5といえばクロスカントリー型のミニバンとして唯一無二の存在感と価値を持ち、国内で根強いファンを多数抱えるモデル。2007年1月の現行型(初代)登場以降、堅調に販売を重ねてきたが、さすがに古さが指摘されてきた。
「そろそろフルモデルチェンジでは」と当サイトでも報じてきたが、次期型は日産との提携やパーツ共用の問題もあり(また現行型でもまだ月販1000台クラスの実力があることもあって)登場が先送りとなった。
代わって大幅マイナーチェンジとなった今回の新型デリカD:5、最大のポイントはなんといってもこのド派手な「顔」だろう。
とにかくギラギラ。オラオラ顔120%増し。
以下、今回の変更内容とその魅力をざっと紹介してゆきたい。
文:ベストカーWeb編集部 写真:池之平昌信
■新型デリカD:3は「3つの顔」を持つことに
今回のマイナーチェンジ最大の焦点は、フロントマスクの大幅な変更にあったといってもいい。デザインコンセプトは「TOUGH TO BE GENTLE(紳士的であるために、タフであれ)」。
三菱のデザインフィロソフィーであるダイナミックシールドを基調に、マルチLEDヘッドライトを組み合わせ、鋭さと強靭さを強調したフロントマスクとなった。この新顔が「ひとつめの顔」。
今回の新型デリカは進化した2.2Lディーゼル「のみ」の搭載となるが(後述)、従来型のデリカD:5のガソリン仕様も継続販売となる。つまり「従来の顔」がデリカD:5の「2つめの顔」。
「3つめの顔」が、今回新設定グレードとなる「URBAN GEAR」。
都会的でソリッドなイメージを押し出す高級仕様で、トヨタでいうとアルファード/ヴェルファイアやエスクァイアに対抗すべく用意した新グレード。
インテリアも専用で仕上げられ、「バール杢(根の近くの瘤にできる希少価値の高い木目)」を再現し、艶のある青みの黒木目をアクセントに配している。
■エンジン、4WD、安全性能と大幅進化
もちろん中身も大幅進化を遂げているので紹介したい。
(1)2.2Lディーゼルエンジンが大進化
型式は従来型と同じ「4N14」だが、最高出力は145psで3psダウン、代わって最大トルクは36.7kgmから38.7kgmと2kgmアップした。燃費はJC08モードで
13.6km/Lとこちらも13.0km/Lからアップ。
2022年のエミッション規制に合わせて尿素SCRシステムを採用しており、メルセデスベンツも採用する高品位尿素水注入型。15,000kmごとに入れるというから、年に1度、点検のたびにディーラーで補充する、というかたちになりそう。
トランスミッションはこれまでの6速ATから8速ATに進化し、4WDには新たにヨーレートセンサーが入って安定性が向上。走行性能は格段に進化している。
(2)安全性、走破性もアップしてお値段は…?
従来型デリカD:5を購入しようとする方のなかでネックと言われていた安全装備もしっかり充実している。具体的には、念願だった歩行者検知機能付きの衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱警報、後退時車両検知警報システムなどの予防安全パッケージ「e-Assist」を採用。
最低地上高が210mmから185mmに下がっているのが唯一気になるところだが、三菱によると、測定場所が変わっただけで実際の走破性はほとんど変わらないという。
これで価格は約30万円アップだというから、買い得感は増しているといえそう。
2018年11月21日より全国の三菱ディーラーで予約注文を開始する。発売は12月を見込むが、「すぐ実車が見たい!」という方は、2019年1月11〜13日に幕張メッセで開催される東京オートサロンに展示予定だというから、そちらを狙おう!!
19日のカルロス・ゴーン会長逮捕劇から2日しかたっておらず、正直社内は上から下から大騒ぎであろうが、それでも新型車に罪はない。こういうときこそ、本来の領分であるクルマ作りでがんばってほしい!!
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