最近はSUVの人気が高く、新型車の発売も活発だが、その一方で1Lから1.5Lエンジンを搭載するコンパクトカーも堅調に売れ続けている。
今や国内で新車販売されるクルマの約37%が軽自動車だが、コンパクトカーの比率も25%前後と高い。小型/普通車に限れば、約40%をコンパクトカーが占めている。
特に2020年には、フィットがフルモデルチェンジを行い、ヴィッツもヤリスに刷新された。例年以上にコンパクトカーが注目されている。
そして、いよいよスズキの2列シート5人乗りコンパクトカー、ソリオの新型が2020年11月25日に発表され、12月4日に発売されるという情報をベストカーwebがディーラーから入手した。
新型ソリオはどんな進化を遂げたのか? モータージャーナリストの渡辺陽一郎氏が解説する。
文/渡辺陽一郎
写真/ベストカーweb編集部 スズキ
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全長が80mm、全幅が20mm拡大
現行型のソリオ&ソリオバンディットは、全長が3710mm(ソリオ)に収まるコンパクトカーだが、全高は1745mmと高い。そのために室内は広く、後席側のドアはスライド式だ。
外観は軽自動車のスペーシアに似て、優れた空間効率にも共通性が見られる。しかしプラットフォームは小型車専用で、イグニスやクロスビーと共通だ。軽自動車のワイド版ではないから、走行安定性と乗り心地のバランスも良い。
後席側のドアをスライド式にした背の高いコンパクトカーのライバル車には、トヨタルーミー&タンク、ダイハツトール、スバルジャスティという兄弟車があるが、それらのモデルは2016年11月に発売された。
その後、2020年9月15日に行われたビッグマイナーチェンジで、フェイスリフトするとともに、兄弟車のトヨタタンクが廃止された。
ソリオは1990年代の終盤にワゴンRワイド(ワゴンRの拡幅版)として生まれ、2010年12月には、現行型とほぼ同じスタイルの先代ソリオが発売された。
2015年8月26日、ソリオは現行型にフルモデルチェンジされたので、時系列で見るとルーミー兄弟車が後追い商品になる。ソリオは背の高いコンパクトカーの老舗的な存在だ。
新型ソリオの発売に向けた今後のスケジュールをスズキ販売店の営業マンに尋ねると、以下のような返答であった。
「2020年11月7日から新型ソリオのティザーキャンペーン(発売前の販売促進活動)が開始され、予約受注も受け付けます。ただしこの時点では、価格は明らかにされません。さらにその後、11月25日に価格を含めて正式に発表され、納車を伴う発売は12月4日の予定です」。
ボディサイズなどの車両概要についても尋ねた。
「背の高いコンパクトカーで、後席側にスライドドアを装着するなど、基本的なボディスタイルは現行型を踏襲します。
それでもフロントマスクは、新型だとハッキリ分かるように、デザインを変更します。全長は標準ボディが80mm、バンディットは70mm拡大され、両タイプとも3790mmに共通化されます。全幅も20mmワイド化されて1645mmになります。それでもコンパクトカーでは狭い部類に入ります」。
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