東京モーターショーで披露するはずだったクルマ1/三菱ランサーエボリューションEV
最初の1台は、三菱のランサーエボリューションEV。2021年5月11日、三菱はラリーアートの復活を発表した。経営的には厳しい環境にあるものの、なんとか黒字転換し、新しい道を進むことを選んだ。これまでの益子体制から一新し、かつてのチャレンジングな三菱へ歩みだそうとする一つの証明がこのラリーアートの再開だろう。
当然そのイメージリーダーとなるのは、WRCで活躍したランサーやパリダカのパジェロということになる。もちろん時代性から考えてもかつてのガソリンターボを使ったハイパワーモデルではない。
しかし、東京モーターショーが開催されていたなら、かつて世界に君臨したスポーツ性の高いあのランエボをPHEVで復活させたならどれほどファンが喜ぶか。
現行アウトランダーが発表された時、三菱の開発陣は、アウトランダーの4WD技術はランエボから受け継いだものだと説明していた。合わせて、このシステムで新しい時代のランエボも作れる、という関係者もいたほどだ。
それから見ても今回のラリーアート復活の狼煙をあげるには、「新世代のランエボXI」が最もふさわしい。
ここ数回の東京モーターショーを見るかぎり、三菱はスポーツ性の高い「MI-TECHコンセプト」やパジェロを思わせる「エンゲルベルクツアラー」などを出展してきた。故・益子前社長の思惑とは裏腹に、開発陣はそうしたメッセージを込めていた、といってもいいだろう。
加藤新体制に変わった三菱の東京モーターショー出展車はやはりPHEVの「ランエボXI」がふさわしい。今後、三菱は建て直しのために、このランエボやパジェロを復活させることは十分あり得るし、今後のEV時代を迎えた時に、他にはない付加価値で商品の魅力を「この復活」で高めていくことを期待したいところだ。
東京モーターショーで披露するはずだったクルマ2/新型日産エルグランド
そして2番目に注目したいのは、これも意外なところで新型日産エルグランドだ。2020年にマイナーチェンジしたものの、ライバルであるアルファード、ヴェルファイアに圧倒的に差をつけられているエルグランドだが、最新情報では次期モデルの開発が意欲的に続けられ、これまでライバルに追いつけなかった燃費面、デザイン面が大きく進化することが明らかになった。
特にパワーユニットではこのクラスまでe-Power化することで、最も遅れをとっていたアルファード/ヴェルファイアHV以上の燃費を獲得することが可能になる。
さらにデザインも8月に正式に市販する予定のアリア風になり、これも新型エルグランドの強みとなる。というのも、ここ最近の日産デザインはノートを含め、評価が高まっている。
トヨタの「オラオラ顔」とは違った新しいミニバンとして期待できる。もしやはり東京モーターショーが開催されたとなれば、2023年頃登場予定のエルグランドのプロトタイプあたりが公開された可能性は高い。もちろん新型Zもあっただろうし、期待のGT-Rコンセプトも見られたかもしれない。
この新型エルグランド安全面でも相当進化しそうで、日産が力を入れているプロパイロットなども装備されることになる。
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