国内販売台数4年連続NO.1、軽販売6年連続NO.1の快進撃を続けてきたホンダN-BOX。しかし、2021年10月の軽販売では前年同月比53.6%減の7442台で3位となり、2019年12月から守ってきた首位の座を明け渡した。
首位は、前年同月比79.7%増、8808台のワゴンR。この台数にはワゴンRと、新発売となったワゴンRスマイルが含まれるとはいえ、2014年12月以来、6年10カ月ぶりの首位となった。
そんななか、ホンダN-BOXの一部改良モデルが2021年12月16日に発表・発売されることがわかった。
さて、改良の内容はどんなものなのか? 改良によって首位の座を奪還できるのか見ていきたい。
文/ベストカーweb
写真/ホンダ
■ようやく電動パーキングブレーキ&オートブレーキホールドが設定
現行N-BOXは2017年8月にフルモデルチェンジ。デビュー以来初の改良は、2020年12月。この時には、現行モデル初となる内外装のデザイン変更とボディカラーの新色追加のほか、装備を充実させたモデルを追加することで販売強化を図っている。
標準モデルはフロントグリルやロアグリルのデザインを変更し、メッキ加飾も増やしている。グリル内にある横方向のメッキバーをホンダロゴの位置に下げ、さらにバンパーの開口部にも細いバーを追加。
N-BOXカスタムは逆台形メッキグリルから横長6角形のグリルケースに横線グリルを走らせたデザインへと変更することによってひと目でノーマルとカスタムの個性の幅を広げるマスクに仕立てている。さらにバンパー下部のフォグランプ回りもコの字型のメッキが加えられている。そして、N-BOXカスタムのみナンバープレートの位置が右側から中央に変わったのも大きなポイントだ。
一方、インテリアは、標準車がベージュ加飾だったものを汚れの目立ちにくいダークブラウンに、カスタムは深みのあるマルチブラック塗装のインパネを採用。
またシートバックテーブルを標準装備化。安全性能は後方パーキングセンサー追加でホンダセンシングをアップデートした。ちなみにホンダセンシング・レス仕様はほとんど売れていないので廃止となった。また加飾装備を採用する「コーディネートスタイル」を追加している。
この大がかりなマイナーチェンジから約1年、今回の一部改良となるわけだが、どんな内容なのか見ていこう。
■足踏み式パーキングブレーキから全グレード電動パーキングブレーキを標準装備
■オートブレーキホールドを全グレード標準装備
■渋滞追従機能付きACCを全グレード標準装備(honda SENSING)
■コーディネイトスタイルが復活
■N-BOXカスタムベンチシート仕様をベースとしたN-BOX発売10周年特別仕様車「STYLE +BLACK」を設定
■ボディカラーはN-BOXがピーチブロッサムパールを廃止となり7色に。N-BOXカスタムはシャイニンググレーメタリックを廃止し、プレミアムサンライトホワイトパール、メテオロイドグレーメタリックの新色を追加し7色に。N-BOXコーディネートスタイルはピーチブロッサムパール&ブラウンが廃止され、プラチナホワイトパール&ブラン、プレミアムアイボリーパールIII&ブラウンの2色。カスタムコーディネイトスタイルは登場時と変わらず、ミッドナイトブルービームメタリック&シルバー、プラチナホワイトパール&ブラック、プレミアムクリスタルレッドメタリック&ブラックの3色
■車両本体価格は1万9800円のアップ
今回のマイナーチェンジのポイントは、エクステリア、インテリアのデザインに変更はないが、数少ないN-BOXの弱点でもあった手動式の足踏み式パーキングブレーキから、電動パーキングブレーキに変更されたことがポイント。
電動パーキングブレーキは、インパネにあるスイッチを引くだけで作動、アクセルを踏めば自動的に解除され、再発進が可能。またスイッチを押せば解除することもできる。
さらにオートブレーキホールドも採用されたことも大きい。ボタンを一度押しておけば信号での停止時にブレーキペダルから足を離しても停止状態が維持される。再発進時にはアクセルペダルを踏めばブレーキペダル、アイドリングストップが解除される便利な装備だ。
ライバルであるタントやスペーシアが全車速ACCを採用しているのに対し、これまでのN-BOXは手動式パーキングブレーキのため、30km/h以下ではACCが使えなかったが、今回から0km/hでも使える全車速式となり、停止保持もできるようになった。
渋滞時のストップアンドゴーにも対応することになり、前を走るクルマに対して加速、減速し、適切な車間距離をキープ。前走車が停まれば合わせて停車するので、渋滞時の運転が楽になったことが大きい。
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