安全性能の強化と装備充実、タイプ、カラーの集約
マイナーチェンジの具体的な変更内容は、Nシリーズの共通の強みである安心・安全性能の強化、N-BOX独自の乗用価値を高める装備の適用拡大、販売効率化に向けたタイプ、カラーの集約の3つが挙げられる。
安心・安全性能の強化は衝突軽減ブレーキの検知機能拡大、夜間歩行者(街燈無し)衝突軽減ブレーキ、リアワイドカメラの商品性向上など。
衝突軽減ブレーキは横断自転車15km/hに対し、自車速度30~40km/hで衝突回避する。夜間歩行者街燈なしの環境では、横断歩行者5km/hに対して自車速度30~50km/hで衝突回避するようになった。
リアワイドカメラは性能が向上し、従来の約30万画素が約100万画素になり、よりきれいで実際に近い映像を表現できるようになる。これは大きい。
運転席、助手席シートヒーターはこれまで4WD車のみの適用であったのがFFのノーマルGLグレード以上に標準装備化された。
左右独立式リアセンターアームレストはこれまでターボのみ適用だったのがノーマルGLグレード以上に標準装備化。
本革巻きセレクトノブはカスタムターボに追加されることになった。 こういった実用装備の充実はきっと現場からの声に答えたのだろう。
価格は1万円程度の値上げにとどまる
ボディカラーバリエーションは、ノーマルがモノトーン9色、2トーン2色、カスタムはモノトーン6色、2トーン3色。
モノトーンカラーはプラチナホワイトパール、ルナシルバーメタリック、クリスタルブラックパール、ピーチブロッサムパール、プレミアムアイボリーパールII、プレミアムアガットブラウンパール、ブリリアントスポーティブルーメタリック、モーニングミストブルーメタリック、ブリティッシュグリーンパール、シャイニンググレーメタリック、プレミアムグラマラスブロンズパール、プレミアムベルベットパープルパール、タフタをワイトIII。
2トーンカラーはルーフ色がタフタホワイト、プレミアムディープモカパール、スマートブラックでそれぞれビーチブロッサムパール、プレミアムアイボリーパールII、プラチナホワイトパール、ミラノレッド、ブリリアントスポーティブルーメタリックとの組み合わせとなる。プレミアムイエローパールは廃止された。
車両本体価格は安心・安全装備の充実にもかかわらず1万円程度の値上げにとどめている。(従来価格に消費税10%として比較した場合)
グレード構成は特別仕様車の装備内容を見直し、標準カタログモデルに組み込むことで、特別仕様車は廃止する。
N-BOXの販売実績は2019年7月までライバルのタントに月販約1万台も引き離していたが、2019年8月にはN-BOXが1万8282台、前年同月比17.9%増だったのに対して、タントは新型車のフル販売で1万6838台、同73.3%増とわずか1444台差と急接近状態。
タントが多数抱えたバックオーダーを増産で消化しているのに対して、N-BOXは2019年7月いっぱいで従来モデルをオーダーストップし、在庫一掃セールに入っているためと思われる。
こうした状況はさらに2019年9月も続くことが予想されるため、同月はタントがN-BOXを抜く可能性が強い。したがって両モデルの本当の勝負は2019年10月以降となる。
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