2012年2月にデビューしたトヨタ86/スバルBRZは丸7年が経過。待望のFRスポーツが鳴り物入りでデビューしてすでに7年が経過したと思うと感慨深いものがある。
その86/BRZはクルマ好きを熱くさせただけでなく、アフターパーツ、チューニング業界、ワンメイクレースなどによるレース界などクルマ界を大きく活性化。
軽自動車、コンパクトカーのような販売台数ではないし、SUVのようなブームにもなっていないが、クルマ界に与えた影響は無視できない。
その86/BRZの次期モデルについての情報を紹介していく。
文:ベストカーウェブ編集部/写真:TOYOTA、SUBARU、ベストカー編集部
トヨタとスバルの共同開発は不変
86/BRZは細かく手を入れてきてはいるが変わった感じがしない。それはエクステリアデザインがほとんど変わっていないからにほかならない。
86の開発主査で、その実績を買われてスープラの開発責任者を務めた多田哲也氏は、86のデビュー時から、86はエクステリアをほとんど変えない代わりに走りに関係する部分は精力的に手を入れていくことを公言していたとおりになっている。
ということもあり86/BRZは長い年月をかけてクルマを熟成させ、ある意味1代限りで完結させる、つまり次期モデルは存在しない、という情報もあったが、次期モデルはしっかりと存在する。
次期モデルの開発呼称は『860B』で2021年前半のデビューを目指し開発が進められている。現行の86/BRZ同様に、トヨタとスバルが共同で開発すること、開発のイニシアチブはスバルが握ることは変わらないという。
現行86/BRZの開発においてはスバルは増田年男氏が開発責任者だったが、新型では現行インプレッサを手掛けた阿部一博氏が担当するという。妥協することなく走りの性能を追求する阿部氏の着任は期待感が大きい。
変わらないことが最大の魅力
FRのプラットフォームは現行86/BRZのものをキャリーオーバーで使用する。何度も手を入れて熟成されているプラットフォームを使うのはスポーツカーでは常套手段だ。つまり、サスペンション形式も変わらないということになる。
スバル製の水平対向エンジンを縦置きにしたFRという基本骨子も不変で、トランスミッションもアイシンAW製の6MTとアイシンAI製の6ATという構成も変わらない。
ただし、エンジンは現在の2L、水平対向4気筒直噴(FA20)から、2.4L、水平対向4気筒直噴(FA24)に変更されるという。
86/BRZに搭載予定の2.4Lエンジンはすでに北米で発売されているスバルアセントに搭載されている2.4L、水平対向4気筒直噴ターボ(264ps/38.3kgm)のNA版で、スペックは220ps/24.5kgmほどに落ち着きそうだ。
FA24エンジンに関しては、現行86/BRZに搭載されているFA20同様にトヨタの直噴技術であるD-4Sが採用される。現行モデルの泣き所である環境性能、燃費性能を高めることは急務だ。
現行の86/BRZのノーマルモデルは、6MTが207ps/21.6kgm、6ATが200ps/20.9kgmだからまずまずの進化だ。86/BRZではパワーよりもトルクアップが望まれていることからも、かなり加速性能のアップ、アクセルワークで曲がる走りの気持ちよさに期待できる。
またエンジンスペックは現行同様に6MTと6ATでスペックに差がつけられるはずだ。
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