トラックの電動化は電動アクスル方式が主流に!? アリソンの完全統合型電動アクスルがなかなか凄い!

トラックの電動化は電動アクスル方式が主流に!? アリソンの完全統合型電動アクスルがなかなか凄い!

 米国のアリソンは、商用車用トルクコンバータ式ATの分野でグローバルシェア60%を誇る世界最大手メーカーだ。近年は電動駆動システムの開発を加速させ、電動化のための買収や開発・試験センターの設立など、積極的な投資を行なっている。

 そのアリソンは2020年に中型・大型商用車用の電動アクスル「eGen Power」を発表した。さらに今年製品のラインナップを拡充。日本市場にも積極的に売り込みを図る考えだ。

 アリソンがこれから主流になると考えるこの電動アクスル方式は、これまでの方式とどう違うのか? eGen Powerのポテンシャルとともにお伝えしよう。

文/フルロード編集部  写真/アリソンジャパン・フルロード編集部

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電動アクスル方式のメリットとデメリット

三菱ふそうeキャンターの車体下部。写真中央がモーターと減速機(固定ギア)で、プロペラシャフトを介し駆動するセントラルドライブ方式

 電動アクスル方式は、車軸(アクスル)に電動駆動ユニットが組み込まれており、プロペラシャフトが不要になる方式。プロペラシャフトがなくなるため伝達ロスが低減でき、フレームの内側にバッテリーなどの搭載スペースを確保できる特徴がある。

 モーターとプロペラシャフトを繋いたダイレクトドライブ方式や、モーター+トランスミッションでプロペラシャフトを介すセントラルドライブ方式などは、既存の量販車を電動化する上では有効であるが、効率は低く、搭載性も劣る。

 いっぽう、電動アクスルはバネ下重量が増加するため、乗り心地としては悪くなるという側面もある。

日野の電気小型トラック、Z EVはフロントドライブ化することで超低床化を実現するが、フロント駆動は積載量の増す中・大型クラスにおいては厳しい

eGen Powerってどんな電動アクスル?

 eGen Powerはモーター、インバーター、ギアボックス、冷却システム、デフ機構をアクスル部に統合した電動駆動ユニットである。

 搭載するモーター数と(定格総)軸重によってモデルが分かれており、シングルモーターの100S/130S、デュアルモーターの100D/115D/130Dがランナップしている。

 数字は定格総軸重で、「100」は約10.4t、「115」は11.5t、「130」は13tを表したもの。また6×4、8×4といった駆動軸に電動アクスルを2本搭載するタンデム仕様も設定され、今のところ国内向けは100S(×2)のみで対応予定である。

デュアルモーターの100Dをトラクタシャシーに搭載した図

 モーターの出力は、ピーク出力326kW、連続出力243kWで、デュアルモーター(モーター/インバーターは共通)はその倍の出力を発揮する。

 最大トルクは、発進時にシングルが26138Nm、デュアルが47028Nm(ギア比の関係上、倍ではない)を発揮。登坂性能は各仕様によって異なるが、既存のディーゼル車と同レベルかそれ以上の性能を有している。

 なお制御用のインバーターは1モーターにつき1つ内蔵され、タンデム仕様を含むデュアルモーターでは協調制御(基本的にモーター制御は同じ動きをする)が行なわれるようだ。

 また国や車種によってさまざまなクルマの仕様があるが、eGen Powerでは柔軟性をもたせ、ディスク/ドラムブレーキともに対応し、車格・車幅・接続部位の違いにも必要最低限の調整・変更で搭載が可能となっている。

次ページは : 細部まで効率化が図られたeGen Powerの特徴

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