大雪の経験から備えは万全!?
昨今の降雪状況において西日本や日本海側での被害は尋常ではありません。ここ数年で各高速道路や主要国道ではスタック車両による立ち往生を防ぐべく、スタッドレスタイヤのチェック強化や危険区域を事前通行止めにする等の対策をしていますが、立ち往生に巻き込まれてしまう状況はどうしても発生してしまいます。
対策として、まず自身が立ち往生の原因を作らないように車両管理が必須です。タイヤの溝や降雪予想地区を走行する場合はスタッドレスタイヤやチェーンの有無、チェーンも摩耗具合や劣化具合を確認しましょう。
関東地方などでは、稀に「持っていても掛けたことが無い」という運転手さんもおりますが、毎年必ず練習しておくことが大事です。練習のついでにチェーンの状態のチェックをすれば一石二鳥です。
ここでチェーンを巻くのにあると便利なグッズですが、ダブルタイヤなら内側タイヤに咬ませる5cmほどの板があると外側が浮くので掛けやすくなります。また、短い手鉤棒があるとチェーンの端を簡単に引くことができるので重宝します。
チェーンを巻いていない状態で万が一スタックした時には、「ワンタッチチェーン」という緊急脱出用のチェーンもありますので気になる方は調べて見て下さい。実際に立ち往生に遭遇してしまった場合、数時間、もしかしたら数日間も身動きが取れないことも考えられます。
最悪の事態を常に想定して、少し過剰なくらいの考え方が大事だと思います。狭くて寒い車内で燃料切れは死活問題にもなり得るので、半分を目安に入れると良いです。そして食料や水分を多めに持参していくことも大事です。携帯トイレを積んでおくこともお忘れなく。
長時間放置されますと、エアの配管やブレーキチャンバーが凍りついて正常に作動しなくなる場合があります。過剰装備かもしれませんが、私は一応ガストーチを積んでいます。もしこの記事を読んで装備しようと思った方は、使用の際は充分注意して下さい。
そして情報取得。出発から到着先までの天気予報、ライブカメラでの確認や通行止めが予測される地域では下道の情報も取得しておくと良いでしょう。ここまで大雪の対策等をお話してきましたが、最も重要なこと、それは「決して無理をしない!」ということ。
納品に間に合わなくて焦ってしまい先を急ぎたくなるでしょうが、諦めることも大事です。先のエピソードでは私自身も無理をして走りましたが、結果は変わりませんでした。
確実に荷物を届けることも大切ですが、逆に迷惑をかけてしまうこともありますので、大雪の時は自分を守る行動を最優先にして下さい。それでは明日もご安全に!
【画像ギャラリー】ベテラントレーラ運転手ヒデさんが実践する大雪の備え(5枚)画像ギャラリー