エアコンなしでは「灼熱地獄」!! トラックドライバーを苦しめるアイドリングストップの夏がやって来る

待機するドライバーのことも考えて欲しい

 どこもそうだと思いますが、自社の社員・現場作業員に対しての対策等はしていますが、外から来る運転手まで熱中症の対策をしてくれているところは少ないです。

 ドライバーの立場でいえば、現場でアイドリングストップをさせるなら、待機できるドライバー休憩室を作ったり、荷待ち・待機時間を無くすようにして欲しいですね。

 運送会社だけでは、熱中症対策するとしても限界があると思います。うちの会社だと塩タブレットや飲料等、熱中症対策品を配るくらいですね。アイドリングストップクーラーは、大型車は増えてきましたが、中型車・小型車には設定自体がありません。

 個人的にはトラックに冷蔵庫を付けてほしいです。というのも、積み込み先の倉庫は休憩室の隣に小さいコンビニみたいなものがありますが、こちらもドライバーは利用不可。倉庫付近にコンビニや自販機が無いため、冷たい飲み物が買えません。仕方ないので自分は持参していますが常温になってしまいます。

 長距離のドライバーさんは、車内に冷蔵庫を積んでいる方もいると思いますが、サイズがけっこう大きいイメージがあります。

 希望としては、2リッターサイズ2本とか、500mlサイズ4本くらい入って、エンジン切っても、ある程度温度が保てるのがいいですね。新型ギガのものよりちょっと大きく、スカニアほど大きくないサイズって感じでしょうか?

 熱中症の件は、ドライバーや運送会社だけでは、どうしようもない部分もあると思います。積み込み先など物流に関係するところが協力し、労働環境の改善をしてほしいですね。

いすゞギガの純正ホット&クールボックス。500mlペットボトル2本ぶんが入る
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ドライバーのほうが先に「温暖化」で倒れてしまいます

 海コン運転手をやっている「渚と涼のパパ」といいます。ここ最近の夏は、とにかく暑い! そりゃ、熱中症にもなりますわ。

 地球温暖化抑制のために「アイドリングストップ宣言」なんていわれていますが、酷暑に! 車内で! エンジンを切って過ごす。ドライバーほうが「温暖化」で倒れてしまいます。へたすりゃ、命に関わるかもしれません。

 うちの会社は、真夏に関してはトラック駐車場で待機する場合、エンジンをかけてもオッケーになりました。荷役作業する前にドライバーが倒れてしまっては元も子もありません。

 しかし、「アイドリングストップ」厳守をうたっている客先・倉庫・工場は、日本中に多数あります。ロケーションなど仕方ない場合もあるのだけど、「炎天下、クーラーの効かないクルマに1時間でも乗ったことある?」と、聞いてみたくなります。

 ボヤきたくもなるのですが、いつまでボヤいても、ラチが開かないので「暑さを凌ぐ方法」が大切になってきます。

 私にとってはミニ扇風機をつけること、これは必須アイテムです。できれば2つ以上つけることをオススメします。さすがに冷たい風というわけにはいかないですが、生ぬるい風でも無いよりははるかにマシです。

寒さは耐えられても暑さを耐えるのには限界がある

車内で待機する時間が多い海コンドライバー。真夏のアイドリング禁止はツラい!
車内で待機する時間が多い海コンドライバー。真夏のアイドリング禁止はツラい!

 海コン運転手は、基本「荷役作業」を行なわないので待機時間が多く発生します。寒さは着込めばなんとか耐えることができますが、暑さを耐えるのは限界があります。

 同僚の海コン運転手は、ミニ扇風機を4つ付けたり、別のドライバーは待機時のみの使用になりますが、助手席に「家庭用扇風機」を置いて暑さをしのぐ人もいます。

 大型車はバッテリーがデカいので、少々アクセサリーのみで使用しても問題はありません。とはいえ、調子に乗ってアレやコレやと電源を使っていると、バッテリー上がりの原因になります。

 最近、問題になっている、古い扇風機から発火し、家が全焼するなんてことも考えてられるので、モーター部分が極端に熱くなっていないか等、注意しなければなりません。

 今は、アウドドアブームで充電式の別電源も売っており、それを活用するのがベターなのでしょうが、高くてなかなか手が出ません。

 次善の策としては、超原始的ですが涼しげな模様がついた団扇でひたすら仰ぐ……。以前は神戸祭りの団扇を使っていましたが、ボロくなってきたので、今は港湾食堂に置いてあった、ひとまわり小さな団扇を愛用しています。

 某運輸会社は、家庭用の小型クーラーを購入し、バッテリーを増設し、トラクタヘッドの風防の裏に室外機を設置。キャビンのベッド窓に室内機を取り付け「3時間くらいはエンジン回さなくて使える!」なんて言っていましたが、それが合法なのか、違法なことなのか、私にはよくわかりません(苦笑)。

 そんなこんなで、多くのトラックドライバーが暑さ対策に大なり小なり苦労していると思います。熱中症で倒れる前に働き方改革を!  そう言いたくなります。

【画像ギャラリー】トラックドライバーに聞いた猛暑の夏の過ごし方(6枚)画像ギャラリー

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