2024年1月12日(金)~14日(日)の日程で、幕張メッセにて開催されている東京オートサロン2024。連日大盛況の賑わいのなか、各メーカーが煌びやかなカスタムモデルを出品している。この日本最大級のカスタムカーイベントに、韓国ヒョンデが、同社スポーツブランド「N」の日本上陸とアイオニック5「N」の今年上半期発売を発表。同時に世界初公開モデル、その名も「アイオニック5 N【NPX1】」を出展した。以下概要と記者発表会での内容をお届けします。
文/ベストカーWeb編集部、写真/中里慎一郎、ヒョンデ、ベストカー編集部
■「皆さんの声を聞くために、わたしは日本へ来ました」
「わたしがまだ20代の頃、愛車のパーツを買うためだけに韓国から日本へ訪れていた時期がありました。その頃、わたしにとって東京オートサロンという舞台は憧れでした。そのオートサロンで、こうして「N」を紹介できることに、深く感謝しています」
記者発表会の冒頭、ヒョンデの「N」ブランドマネジメント室室長であるジューン・パーク氏は、上記のように語った。
「わたしはいまも、日本のクルマ好きの皆さんが大好きで尊敬しています。わたしはいつも、大黒ふ頭や郡サイ(群馬サイクルスポーツセンター)におります、ぜひ高性能車について語り合いましょう」と語るほどの熱いクルマ好き。
そんなジューン氏が「情熱と想像力を胸に、日本の皆さまへ、わたしたちの思いを伝えたい」と、「N」ブランド日本導入の狙いを語る。
ヒョンデのスポーツブランド「N」は、ヒョンデの車両開発センターがある韓国の「南陽(Namyang)」と、ドイツ「ニュルブルクリンク(Nürburgring)」に設立されたヒョンデモータースポーツ、ふたつの開発拠点の頭文字をとっている。
ここで育ったクルマ「N」を市場へ投入し、WRCを筆頭にしたヒョンデのモータースポーツ活動と、一般のヒョンデ市販車との「架け橋」とするという。
ヒョンデのクルマへの思い、情熱、想像力、そして物語を、この「N」に詰め込みました、とジューン氏。
ヒョンデにとって、日本市場は「世界で一番難しいマーケット」だという。たしかに欧州でも北米でも中国でも、もちろん母国韓国でも成功しているヒョンデは、日本市場で(一度撤退を経験したほど)苦戦している。
かつてインタビューで、「必要なのは【N】だった」と前述のジュンウ氏は語った。つまり情熱と、想像力と、物語(ストーリー)だ、と。
ヒョンデは今も日本に販売拠点(ディーラー)を置かず、オンラインを中心に販売している。「この【N】シリーズもオンライン販売専用車なのでしょうか?」という記者からの質問に、「販売はオンラインが中心だが、ハイパフォーマンスカーは、実際に自分で乗って、動かして、音を聴き、振動を感じるのが大事。そうした機会を作りたい」とのこと。
前日のジューン氏は、「ぜひ日本のクルマ好きの皆さんの声を聞きたい。どんなクルマが好きなのか、BEVのハイパフォーマンスモデルに必要なものはなんなのか。今回わたしたちは、わたしたちが考える最高のモデルを用意した。ぜひ実際に触れて、正直な感想を伺いたい。そうしてわたしたちの進化の糧にしたい。わたしたちは、皆さんの声を聞くためにやってきたのです」と語る。
ヒョンデのアイオニック5「N」、2024年上半期に発売です。これだけ熱い思いがあるなら、ぜひ乗ってみたい。
【アイオニック5(ノーマル日本仕様)】
・ボディサイズ:全長4635mm×全幅1890mm×全高1645mm
・バッテリー容量:58~72.6 kWh
・一充電走行距離(WLTCモード):577km
・グレード構成と価格:後輪駆動(RR)の「標準車」「Voyage」「Lounge」と、4WDの「Lounge AWD」の4つ
・車両本体価格479万~589万円
【アイオニック5 N(欧州仕様)】
・ボディサイズ:全長4715mm×全幅1940mm×全高1585mm
・バッテリー容量:84kWh
・システム出力:478 kw / 650 PS
・0-100 km/h加速:3.4 sec (Boost)
・最高速度:260km/h
・車両本体価格(予想):1200万円
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