■e-パレット(東京2020オリンピック パラリンピック仕様)
●選手村で自動運転する新モビリティ
2018年のCESで初めてその開発を世に知らしめた「e-パレット」。自動運転EVのプラットフォームとして、新時代のモビリティ(移動体)を実現する……とされていたものだ。
今回の東京モーターショーに登場するのは2020年の東京オリンピック/パラリンピックの選手村で実際に運用される前提のバス型e-パレット。
現時点で「自動運転」での「実走行」を実現し、出展車両説明会の場で実際の走行シーンを見せるばかりか、われわれが乗客として乗って走る実演まで体験した。
オリパラ仕様ということで、4名の車いすが同時に乗車可能で、しかも、4名の車いす乗客が1分以内に乗降可能な大開口ドア、フラットフロア、バス停への正着制御、段差のないスロープの自動展開、車内のスムーズな乗降導線などの工夫をしているのがポイント。また、海外の大柄なオリパラ選手の乗車を考慮した2760mmという全高となる。
開発を担当した牟田隆宏主査は、「e-パレットはあくまでもプラットフォームとして捉えていただきたいのです。
今回はオリパラ選手村での実用を考えたパッケージングとしてますが、用途に応じてもっと小型のもの、もっと大型のもの、荷物輸送に特化させたものなど、さまざまな車体に展開できます」と。
パワートレーンは電気モーターで車体後方に搭載され後輪を駆動。今回の仕様では最高速は19km/hとされているが、例えば公道を走るコミュニティバスのような使い方であれば、40~50km/hでの走行も対応可能だという。まさに新時代のモビリティカンパニーを目指すトヨタの主張だ。
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