FTOの中古車流通台数はわずか9台
■中古車流通台数:9台 中古車価格帯:約35万~約135万円 平均価格:約83万円
それでは、FTOの歴史をひと通り理解したところで最新の中古車事情を見てみよう。
1994年~1999年まで販売されたFTOの中古車の流通台数はわずか9台とすでに絶滅危機に瀕している。3ヵ月前の時点でも約12台ですでに赤信号が点灯している状況だ。
中古車の平均走行距離は3ヵ月前の時点で約10万kmだったが、現在は約12.4万kmまで延びている。
にもかかわらず中古車の平均価格は3ヵ月前の約74万円から、いったんは約52万円まで値落ちが進んだものの、その後は反発し現在は約83万円まで値上がりしている。
平均価格の推移を1年という長いスパンで見てみると、2019年9月時点のFTOの中古車の平均価格は約89万円で、その後は値落ち基調となり、2019年4月末の時点で約46.5万円まで値落ちが進んだ。
しかしその後は値上がりに反転し約83万円まで値を戻しているのだ。
現在約9台しか流通していないFTOの中古車の価格帯は約35万~約135万円でプレミアム価格というレベルではない。グレードは最上級グレードのGPXとGRが各4台。
そしてGPバージョンRが約1台という内訳だ。当時はMT車よりAT車のほうが販売台数は多かったのだが、流通している中古車のトランスミッションを見るとMT車が5台に対してAT車は4台と新車当時とは大きく比率が変わっている。
中古車の価格帯もMT車は約35万~135万円、AT車は38万~約80万円でMT車は突出して1台が安くなっているだけで、総じてMT車の中古車のほうが高価格となっている。
ただ、AT車の中古車のなかには1995年式の初期モデルながら走行距離2万km台という奇跡の物件もまだ流通している。
流通している中古車の年式を見てみると1995年式が5台、1996年式が1台、1997年式が1台、1998年式が2台で年式による価格差はほとんどなく、グレードやコンディションによる差といえる状況だ。
名誉ある賞典を受賞し、一世を風靡したスペシャリティクーペの三菱FTOもライバル車同様に絶滅の危機に瀕している。
かつては高いコーナリング性能でFF車最強と呼ばれたFTOだが、手に入れられる時間は長くはない。欲しい人は急げ!
■三菱FTO(GPX)主要諸元
全長×全幅×全高:4320×1735×1300mm
ホイールベース:2500mm
車両重量:1170kg
乗車定員:4名
エンジン:V6、DOHC
総排気量:1998cc
最高出力:200ps/7500rpm
最大トルク:20.4kgm/6000rpm
トランスミッション:5速MT、4速AT
駆動方式:FF
価格:228万7000円(5速MT)/239万7000円(4速AT)
総生産台数:3万8028台
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