軽自動車で、新車販売台数で上位を独占している軽スーパーハイトワゴン。利便性の高い両側リアスライドドア、そして多彩なシートアレンジが可能な広い室内空間を実現した軽自動車でホンダ『N-BOX』をはじめ、各社から販売されている。
この軽スーパーハイトワゴンの利便性と室内空間の広さを小型車として進化させたのが、コンパクトハイトワゴンやプチバンと呼ばれるカテゴリーで、トヨタ『ルーミー』やスズキ『ソリオ』が当てはまる。
なかでもトヨタ『ルーミー』は一般社団法人日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表する新車販売台数ランキングにおいて2020年12月は8792台で第3位。2020年の年間ランキングでも8万7242台で第6位という大ヒットモデルとなっている。
そこで、今回はプチバンという新しいコンパクトカーの価値を提供している『ルーミー』の中古車事情を紹介する。
文/萩原文博
写真/TOYOTA
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■軽スーパーハイトワゴンからの乗り換え層にジャストフィットした「ルーミー」
2016年11月にトヨタ『ルーミー』は広々とした“Living”と余裕のある走り“Driving”をかけ合わせた「1LD-CAR」をコンセプトとした、新しいトールワゴンだ。
乗り降りしやすいリア両側電動スライドドアや子供が立ったまま着替えられる室内の広さ、多彩なシートアレンジなど、ミニバンの持つ魅力をコンパクトカーに凝縮したプチバンだ。元々はダイハツ『トール』のOEM供給車で、ルーミーに加えてタンクという兄弟車も登場。さらにスバルでは『ジャスティ』として販売されている一大勢力だ。
『ルーミー』は大きなフロントグリルを採用し、「品格と艶やかさ」を表現。そして『タンク』はシャープなフロントデザインで「ダイナミックさとアグレッシブさ」を表現している。加えて、それぞれにメッキパーツ加飾や専用バンパーなどのパーツを装着したカスタムを設定し、合計4モデルを用意している。
搭載するエンジンは最高出力69ps、最大トルク92Nmを発生する1L直列3気筒DOHCと最高出力98ps、最大トルク140Nmを発生する1L直列3気筒ターボの2種類。組み合わされるトランスミッションは全車CVTで、駆動方式は2WD(FF)を中心に自然吸気車に4WDが設定されている。
運転支援システムは衝突回避支援ブレーキ機能(対車両)をはじめ5つの機能がパッケージとなった「スマートアシストII」を採用し、高い安全性を実現している。
2018年11月の行った一部改良で、運転支援システムが「スマアシIII」に進化。衝突回避支援ブレーキの検知対象が歩行者まで拡大したのをはじめ、夜間での歩行者の早期発見に貢献するオートハイビームなどを採用。さらに、前後方のセンサーで障害物を検知して警告音でお知らせするコーナーセンサー(フロント4個/リヤ4個、接近お知らせ表示付)も標準装備した。
そして、2020年9月に初のマイナーチェンジを実施。フロントフェイスのデザイン変更、シート形状、シート表皮の変更といった内外装の変更。そして、ウェルカムパワースライドドア、スマートフォンなどの充電用USB端子の設置による利便性の向上。
衝突警報機能の検知対象に、同じ方向を走っているバイク・自転車などの二輪車と、夜間の歩行者も追加した衝突回避支援ブレーキ機能。そして全車速追従機能付アダプティブクルーズコントロールなどを採用した最新の予防安全機能スマートアシストを全車標準装備としている。
また、このマイナーチェンジのタイミングで『タンク』が廃止となり、『ルーミー』に1本化されている。それでは、ルーミーの最新の中古車事情を見てみよう。
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