■中古車相場はどうなのか?
2012年にトヨタ86/スバルBRZが登場した時に、「ドリキン」こと土屋圭市氏は「86/BRZはまずお金を持っている大人が新車を買って充分に楽しんでもらって、数年後に手放して、その中古車を若者が楽しむようになってもらいたい」と話していた。
AE86ほどではないが、86/BRZも登場から8年が経過し、さまざまなアフターパーツが登場し、自分の好みに合わせたチューニングが楽しめるようになっている。
これが中古スポーツカーの楽しみ方のひとつであり、AE86のように時代を超えて多くの人に愛され続けるモデルとなる要素だと考えられる。
それでは、そのチューニングやカスタマイズカーのベースとなるトヨタ86/スバルBRZの中古車の最新事情を見てみよう。
まず、中古車の流通台数からだ。スポーツカーは売れていない! と思われがちだが、86の中古車の流通台数は約956台。
これは国産スポーツカーの現行モデルのなかでは、マツダロードスターに次ぐ多さとなっている。一方のBRZは約269台で、86の中古車の3割以下となっている。
これだけ差が付くのは、トヨタとスバルのディーラー網の差だけでなく、スバルファンはWRX STIなどの4WD車を好む傾向があるためと言える。
続いては中古車の価格帯だが、86の価格帯は約82万~約745.2万円。一方BRZは約85.9万~約398.9万円だ。
86のほうが価格帯が幅広くなっているのは、GRMNや14R-60といった新車時価格600万円を超える超高額モデルが中古車となって、その希少性からプレミアム価格となっているからだ。
そして中古車の平均価格は86が約209万円、BRZが約195.5万円と高価格車が多い86のほうが約14万円高い。
中古車の価格分布を見てみると、86は100万円以下の中古車は約4台。185万~204万円が約136台、205万~224万円が約137台とメインの価格帯となっており、年式では2016年式までの前期型が中心だ。
MT車の出力が向上した後期型を狙うには約265万~約300万円が目安となる。
一方のBRZは100万円以下の中古車は1台しかなく、最も多い価格帯は170万~189万円の約52台。次いで150万~169万円の約48台で、BRZの中古車のほとんどは前期型となっている。
後期型は絶対数が少ないが、予算の目安は約250万~約270万円と86よりわずかに割安となっている。走行性能が向上した後期型を狙うのであれば、流通台数ならば86、価格の割安感を考えればBRZと言える。
■今、お薦めのモデルは?
狙い目のグレードは流通台数の多い86は「GT」、BRZは「S」を中心に探すのが気に入ったクルマを見つける近道といえる。
86に設定されている特別仕様車は中古車の流通台数が少ないので、根気よく探す必要がある。なお、86のGRMNや14R-60、BRZのtSといったコンプリートカーは高額で推移しており、なかなか値落ちが進まない状況だ。
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