S15型シルビア中古価格高騰の前に買える?? 中古市場の現状はいかに?

■S15型日産シルビア、中古車相場の現在地

 ……というのがS15型シルビアの超大まかな概略で、2021年夏時点での中古車流通量はおおむね133台。相場は、モデル全体で120万~500万円といったところだ。

 これをもう少し細かく分解すると、下記のとおりとなる。

●MT車:122台(92%)/100万~500万円
●AT車:11台(8%)/120万~240万円

●spec.R:83台(62%)/160万~500万円
●spec.S:46台(35%)/100万~300万円
●オーテックバージョン:4台(3%)/160万~260万円

S15型シルビア オーテックバージョン。あえてNAの「スペックS」をベースに、エンジン、排気系、足回りプラス6速MTのコントロール性を重視した『いぶし銀チューン』を施した
S15型シルビア オーテックバージョン。あえてNAの「スペックS」をベースに、エンジン、排気系、足回りプラス6速MTのコントロール性を重視した『いぶし銀チューン』を施した

 要するに「S15型シルビア中古車のほとんどはMT車で、エンジン的にはターボが6割以上となる。ただ、NAエンジン搭載車もそれなりには流通している」というのが、S15型日産 シルビアの大ざっぱな現在地だ。

 さらに少し細かく見てみよう。

 先ほど「S15型シルビア全体の相場は120万~500万円」と申し上げたが、そのなかでの内訳はどうなっているのか? つまり、けっこう安いやつも多いのか、はたまた500万円ぐらいの高値圏に集中しているのか? もしくは120万~500万円というゾーンのなかで、ほぼ等しくバラけているのだろうか?

 結論として、状況は下記のとおりであった。

・50万~100万円:1台
・100万~150万円:15台
・150万~200万円:30台
・200万~250万円:31台
・250万~300万円:32台
・300万~400万円:17台
・400万~500万円:7台

 ……基本的にはバラけているが、「現在のボリュームゾーンは150万円から300万円ぐらい」であることと、「決して400万円以上の超高値物件ばかりではない」ということは言えそうだ。

■中古で狙い目のグレードと価格

 そこで、とりあえずのターゲットを「車両価格200万円前後」と仮に設定したうえで実際のマーケットを見てみると、そこで狙えるのはおおむね下記のような中古車であることがわかった。

【イメージ1】
2000年式日産 シルビアspec.R 6MT
200万円/走行16万km/車高調/車外マフラー/修復歴なし

S15型 日産シルビア 「スペックR」。250psのターボエンジンSR20DET+6速MTを搭載
S15型 日産シルビア 「スペックR」。250psのターボエンジンSR20DET+6速MTを搭載

【イメージ2】
2000年式日産 シルビアspec.S bパッケージ 5MT
198万円/走行9万km/車高調/車外マフラー/修復歴なし

S15型 日産シルビア 「スペックS」。165psの自然吸気エンジンSR20DE+5速MTを搭載
S15型 日産シルビア 「スペックS」。165psの自然吸気エンジンSR20DE+5速MTを搭載

 上記2例は実際のスペックではなく「イメージ」だが、まぁおおむねこんな感じである。つまりターボのspec.Rを200万円ぐらいで探そうとすると走行距離多めとなり、比較的低走行な個体が欲しい場合は自然吸気のspec.Sになる――という感じだ。

 もしも車両価格300万円前後を出すつもりがあるなら、走行距離などの諸条件は上記とさほど変わらないものの(そもそもこのぐらいの年式の中古車の良し悪しは、走行距離だけで決まるものではない)、上記2例の中古車よりも比較的いい感じな(内外装が比較的キレイで、整備履歴も比較的良好な)個体が見つかるだろう。

 そして400万円から500万円ほどの車両価格をS15シルビアにぶっ込む覚悟がおありなら、さらにコンディションのいい一台を探すこともできるというのが、S15型日産シルビアのさしあたっての現状である。

 25年ルールが2024年1月から適用されるのを前に、早くもS15型シルビアの相場は高騰している――と見ることはできる。

次ページは : ■2年半後に北米の25年ルールが適用されると……どうなる!?

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