86/BRZ 中古の狙い目はこれだ!! この価格なら欲しくなるかも??

 早いものでトヨタ86/スバルBRZがコンパクトFRスポーツ再来と鳴り物入りでデビューして約7年が経つ。

 この2台を中古車で購入するメリットは新車よりも安く購入できるのはもちろんのこと、デビュー以来エクステリアをはじめ大きな変更がないため、中古で購入しても古臭く見えない、ということは無視できないメリットだ。

 新車から7年も経過すれば車両価格は大きく下がるのが一般常識だが、この2台にも当てはまるのか? 86とBRZで相場に差はあるのか? など萩原文博氏が解説する。

文:萩原文博/写真:TOYOTA、SUBARU、TRD、ベストカー編集部


86/BRZもデビューから7年経過

【画像ギャラリー】買い得感の高い中古車が出てきた86&BRZ

 2011年に開催された東京モーターショーでクルマを見るのに約90分という上野動物園のパンダ並の行列を作った車種があった。そのクルマこそ、2012年2月に登場したトヨタ86/スバルBRZだ。

 全長約4.3mというコンパクトなボディ、クルマを操る楽しさを味わえるFRの駆動方式と平成に蘇った「AE86」として話題を呼んだ。

トヨタ86は2012年2月2日にデビュー(BRZは2月3日)。豊田章男社長も発表会でご満悦。トヨタが走る楽しさを本気で追求し始めた記念すべきモデルでもある

 このFRスポーツカーはトヨタだけの技術で作られたわけでなく、低重心の水平対向エンジンを製造しているスバルとのコラボレーションによって誕生したのはご存じのとおりだ。

 そのコラボレーションの象徴として、トヨタ86の兄弟車としてスバル初のFRスポーツカーBRZが登場したのである。86/BRZも登場から7年が経過し中古車も豊富になっているので、中古車事情に迫ってみたい。

中古車ゆえの難しさもある

トヨタ86GTリミテッド(6MT)/スバルBRZ 2.0S(6MT)
全長4240×全幅1775×全高1300mm、ホイールベース2570mm、1230kg、水平対向4気筒DOHC、1998cc、200ps/20.9kgm、タイヤサイズ(前/後)215/45R17、297万円(86)、279万3000円(BRZ)※デビュー時のスペック&価格

 常々中古車について書いているが、新車の場合は定価があり同じ車種の同じグレードであれば当然同じ価格となる。しかし中古車の場合は同じ車種、同じグレード、同じ走行距離であっても同じ価格になるとは限らない。それは一台一台コンディションが異なるからだ。 

86/BRZ共通の2L水平対向4気筒DOHCは、トヨタのD-4S技術が盛り込まれている。スペックは200ps/20.9kgm(6MT)で扱いやすい

 そのうえ、中古車は例え同じ性能のクルマであったとしても人気という不確定要素が価格に大きな影響を与えることが多い。

 今回の86とBRZのように外観のデザインこそ違うがマシンのポテンシャルが同じならば、中古車価格は変わらないと思う人もいるだろうが、そうはならないのが中古車相場の難しいところなのだ。

デビュー時の86はフロントバンパーにフォグランプとウィンカーが埋め込まれていてBRZと外観上の差別化が施されていた
BRZはヘッドランプとウィンカーが一体になったタイプを採用。そのほかではフロントフェンダーに86はエンブレム、BRZはダクト風パーツを装着し差別化

86とBRZでは流通量にかなり差がある

 まず、86の中古車相場を見てみよう。さすが販売力の強いトヨタが、AREA 86というディーラーを立ち上げただけあって、86の中古車の流通台数は約850台と非常に多くなっている。

 1カ月前の8月は約900台まで増加していたが、この3カ月の間はほぼ現在の約840台をキープしている。中古車の平均走行距離は3カ月前が約3.7万kmで今月は約4万kmと延びているものの、平均価格は3カ月前の185万円から現在もまったくの横這いで推移しているのだ。

マイチェン後の86は前述のとおりフロントバンパーが変更されている。中古車市場ではまだまだマイチェン後のモデルは少ない

 いっぽうのBRZはというと、中古車の流通台数は86の約3割にあたる約270台。3カ月前が約300台だったので、減少傾向となっている。中古車の平均走行距離は3カ月前が約4.1万kmで現在は4.4万kmと86よりもやや走行距離は多くなっている。

 そして気になる平均価格の推移だが、3カ月前は約172万円で今月は165万円と値落ち傾向を示している。走行距離が若干長いとはいえ、平均価格で約20万円差は同じ性能の86/BRZにおいて大きな差だ。

 確かに86とBRZは基本的なグレード構成はほぼ同じだが、86はGR、BRZはSTIが手掛けたスペシャルモデルがあり、そうしたモデルが中古車相場に影響を与えている可能性も拭いきれない。そこで各モデルのグレード構成を見てみる。

こちらはBRZのマイチェン後のモデル。86同様にフロントバンパー形状が変更されているが、86、BRZとも変更箇所はもの凄く少ないため前期モデルでも古臭くない

限定車の相場への影響が顕著な86

 まずは86から。約850台ある86の中古車の中で最も多いグレードが、約57%を占めている2.0GT。続いて多いのが約23.3%の2.0GTリミテッド。そして2.0Gとカタログモデルが続く。

トップグレードのGTリミテッドのインテリア。86/BRZともグレード間のインテリアの違いは素材の変更がメインとなっている

 スペシャルモデルの14-60RやGRMNは各1~2台ずつしかなく中古車相場への影響はほとんどないように感じる。しかし86の中古車の価格帯を見ると約89万~約745万円で高価格帯には先ほど紹介した14-60RやGRMNが並んでおり、中古車の平均価格を引き上げる要因のひとつになっている。

 加えて中古車の走行距離分布を見てみると5万~7万kmが約147台と最も多く、続いて2万~3万kmが約126台。そして4万~5万km、3万~4万kmが約118台で並んでおり、それなりに距離の延びているクルマが多いことがわかる。

2015年12月から100台限定で販売された86GRMNは、ベースの86の2倍以上の648万円だったが速攻で完売。中古市場でも希少性もあり高値安定
2014年10月にTRDの創立60周年を記念して発売されたのが14R-60でデビュー時の価格は630万円。TRDのコンプリート86の人気は高く速攻で完売

限定車の相場への影響が少ないBRZ

 いっぽうのBRZは約270台流通している中古車の中で最も多いグレードはデビュー当初から設定されている上級グレードの2.0Sで約64%。次いで2.0の19.6%。そして3番目が限定車の2.0tSとなっている。

BRZは86に比べると販売台数が少ないため、必然的に中古車のタマ数も少ない。カタログモデルではトップグレードの2.0Sが最も流通している

 実は86よりBRZのほうが多くの限定車が流通しているという興味深い結果となった。そして中古車の価格帯は約88万~約343万円で86のように500万円を超える高額車は存在していない。

 そして中古車の走行距離分布を見てみると、最も多いのが約66 台の5万~7万kmで、次いで約44台の4万~5万kmそして約42台の2~3万kmと86とほとんど変わらない。こう考えてみると86の一部高額の中古車を除けば、86とBRZの中古車相場はそれほど差がないと言える。

2013年8月にBRZ初の限定車として登場したtS。2015年6月にはtSの第2弾が発売された。その影響で中古車として流通している(写真は2015年モデル)

100万円を切る魅力的な価格も出現

 最後に価格帯分布を見てみると86の中古車で100万円以下は約9台。そして100万~200万円は約530台となっている。

 いっぽうのBRZは100万円以下の中古車は約10台、100万~200万円が約207台となっている。

 86とBRZのカタログは足回りの味付けが異なるものの、ポテンシャルはほぼ互角。中古車の流通台数は大きく差がついているが、価格帯や走行距離の分布もほぼ同じという結果となった。

  予算200万円以下中古車で探しやすさならば86、上級グレードや限定車にこだわるならばBRZがオススメと言える。

6MTの人気が高い86/BRZゆえ、中古マーケットにATは少ない。MTで運転している感を堪能するのもよし、ATでイージードライブもまたよし

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