連続する急カーブ、急こう配を体験! 秋の行楽、箱根観光は登山電車でいかが?

引退した箱根登山鉄道の車両がオシャレなカフェに変身!

 小田原から2つめの風祭駅にはおもしろい施設がある。その名も「かまぼこの里」。小田原名物のかまぼこ製造で有名な鈴廣が運営する施設で、鈴廣本店のほか、かまぼこ博物館、駅直結でおみやげが揃う「鈴なり市場」などがある。

 鉄道ファンにも注目されているのが国道1号を挟んで向かい側に位置する「えれんなごっそ」。和洋の料理が楽しめるレストランの一角に箱根登山鉄道の旧型電車モハ107号が大切に保存されているのだ。オレンジとグレーのレトロな電車は「Café107」として、車内での飲食も可能。多くの「電車カフェ」が内装を大きく変えてしまうのに対し、「Café107」の車内は飲食用に小さなテーブルを設置したり、新しい空調装置を目立たないように設置しているものの現役当時ほぼそのままだ。大画面モニターには沿線風景が映し出され、実際に使われていた車内放送音声が流れるなど臨場感にあふれている。かまぼこをアレンジした107種類もあるというピンチョスなどをつまみながら昭和を感じる車内で乗車気分に浸るのもおもしろい。「かまぼこの里」は駐車場も完備しており、ターンパイク箱根の小田原料金所、小田原厚木道路、箱根新道入口にもほど近いことから、マイカーでの訪問にもおすすめだ。

2019年まで活躍していたモハ107号が「鈴廣かまぼこの里」の「えれんなごっそCafé107」でカフェとして余生を送る。大切に保存されており、外観は現役時とほぼ変わらない。2022.7.19 鈴廣かまぼこの里
2019年まで活躍していたモハ107号が「鈴廣かまぼこの里」の「えれんなごっそCafé107」でカフェとして余生を送る。大切に保存されており、外観は現役時とほぼ変わらない。2022.7.19 鈴廣かまぼこの里

天下の嶮をあえぐように足を進める登山電車は見どころいっぱい

 ロマンスカーの終点である箱根湯本から先は、小型の登山電車に乗り換えて強羅に向かうことになる。箱根登山鉄道の電車は1両の長さが15m弱と小田急やJRの電車より5mも短い。

 これは半径30mという鉄道としては極めて急なカーブを曲がるため。この急カーブがあることで車輪とレールとの摩擦が大きくなり放置すると脱線の原因にもなってしまう。通常の鉄道ではレールに油を塗布するが、急こう配では油がスリップを誘発する危険があるため箱根登山鉄道では電車の床下にタンクを設置して水を撒いている。ブレーキにも特徴があり、車輪を締め付けるものだけではなく、非常用にレールを締め付けるブレーキも備えている。車輪を止めても、80パーミルの急坂では止めた車輪とレールの摩擦だけでは止めきれず、滑り落ちてしまう可能性があるため、車両側からレールにブレーキシューを直接押さえつけて強固に止めるのだ。

レールをきしませながら急カーブを登っていくアレグラ号
レールをきしませながら急カーブを登っていくアレグラ号

 箱根登山鉄道最新の電車は2014年から導入されている3000・3100形「アレグラ号」。従来の角ばったデザインとは異なり、曲線を多用した窓の大きな電車だ。車体デザインは建築家の岡部憲明氏が手掛けている。「アレグラ(Allegra)」というのはスイス山間部で使われるロマンシュ語の挨拶だそうで、スイスが登場するのは箱根登山鉄道とスイスの登山鉄道であるレーティッシュ鉄道が姉妹鉄道となっているから。「アレグラ号」より以前に登場した1000形「ベルニナ号」、2000形「サン・モリッツ号」もレーティッシュ鉄道のベルニナ線やサン・モリッツ駅にちなんだ名前となっている。

 「アレグラ号」の特徴は窓が大きく開放的なことだ。特にドアとドア付近に設けられた展望窓は足元までガラス張になっていて、迫力ある車窓を存分に楽しめる。塔ノ沢駅を出た後の「出山鉄橋」から見下ろす一瞬の渓谷美は楽しみたい見どころのひとつである。

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