連続する急カーブ、急こう配を体験! 秋の行楽、箱根観光は登山電車でいかが?

スイッチバックは全国でも珍しくなった鉄道施設

 箱根湯本を出ると電車はぐんぐん急坂を上っていく。駅を出て少し進むとただちに80パーミルの急こう配に差し掛かる。全長15mの電車では先頭部と後部の高低差は計算上約1.2mにもなり、乗っていても電車が斜めに傾いているのがわかるほど。「かまぼこの里」に保存されているような旧型電車の時代はモーターをグワングワン鳴らしながら勾配を上っていたが、最新型では騒音はあまり気にならない。いっぽうで急カーブを曲がるときは水を撒いていても車輪がキーキーと音を立て、いかにも苦しそうだ。

行き止まりの出山信号場に到着。ここで進行方向を反転してさらに登っていく。運転士は後方の運転台に移動して逆方向に走り出すのだ。これがスイッチバックである
行き止まりの出山信号場に到着。ここで進行方向を反転してさらに登っていく。運転士は後方の運転台に移動して逆方向に走り出すのだ。これがスイッチバックである

 急こう配に続く見どころは「スイッチバック」。線路をZ字型に敷いてジグザグに山を登っていく仕組みになっている。箱根登山鉄道には塔ノ沢~宮ノ下間に、出山信号場、大平台駅、上大平台信号場のスイッチバックが3カ所設けられている。スイッチバック地点では進行方向が変わるので、運転士と車掌が入れ替わる様子も見どころだ。なお、信号場というのは列車運転のために設置された業務用の施設であるため一般の乗客は立ち入ることができない。スイッチバックの様子を見るなら大平台駅で降りてみよう。ここでは列車の行き違いもあるので、上下2本の列車が別方向から入ってきていったん並び、再び別方向へ出発するスイッチバック駅ならではのシーンが楽しめる。

一般の乗客が降り立てるスイッチバック駅の大平台。ここでは多くの時間帯で行き違いがある
一般の乗客が降り立てるスイッチバック駅の大平台。ここでは多くの時間帯で行き違いがある

 3か所のスイッチバックを通り、宮ノ下駅を出ると登山電車の旅はもう終盤。くねくねとカーブを曲がりつつ、高級温泉宿や彫刻の森など箱根観光の名所を横目に見ながら電車は終点の強羅駅へと滑り込む。箱根湯本からは片道約40分の短い旅だが、急カーブや急こう配の連続を見ていると、よくこの電車を100年前に建設したなとの思いを強くする。電車や施設はリニューアルされているが、基本的な部分は1919年の開業時からほぼ変わっていないのだ。

 強羅からは2020年にリニューアルしたケーブルカーで早雲山へ、そこからロープウェイで芦ノ湖方面へ足を延ばすが定番の観光コースだ。コロナ禍の影響で以前のような大混雑は緩和されているようだが、インバウンド観光客の訪問が全面解禁されると、再び内外から大勢の観光客が押し寄せることだろう。落ち着いて楽しむなら早めの訪問がおすすめかもしれない。

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