世界的なクロスオーバーSUVブームが続くなか、各メーカーから新型SUVが登場しています。
国内市場でも2016年12月にトヨタC-HRが発売されSUVとして初めて月販台数ランキング1位を獲得、2013年に登場したホンダヴェゼルは堅調に売り上げを伸ばしており、マツダCX-5は今年(2017年)2月に2代目へとチェンジしてさらにヒットしています。
そんな中、日本におけるクロスオーバーSUVの先駆けとなった2車種が岐路に立たされています。三菱RVRと日産ジューク。この2台はともに2010年デビューで、すでに登場から7年以上たっています。
このSUV全盛期に、RVRとジュークはどうなってゆくのか? 本誌ベストカー編集部が掴んだ新情報とともに、これまでの情報を整理しつつ加えてお届けします。
文:ベストカー編集部
ベストカー2017年12月26日号「ベストカーだけが知る重要情報」より
■エクリプスクロスの登場でさらに影が薄くなる!?
いま世界的潮流にあるSUV人気。この流れのなかで、三菱から待望の新型車、エクリプスクロスが来年3月にデビューする。
プラットフォームはアウトランダーやRVRと同じだが、誕生するそのエクリプス クロスとRVRはキャラがかぶり、クラス的に競合する部分が多くなる。
実際に乗ってみると両車の性格はかなり異なるものの(エクリプスクロスは「クーペSUV」と名乗っているとおりスポーツカーテイストで、RVRはSUV寄り)、開発当初エクリプスクロスは「RVRの後継車的存在」という位置づけだったこともあって、エクリプスクロスがデビューすると(そしてもしヒットすると)今度は今よりさらにRVRの影が薄くなる、という懸念が生まれている。
しかし先日の東京モーターショーでのプレスカンファレンスで、益子修CEOがハッキリと「三菱はSUVで存在感を発揮してゆく」と宣言しているとおり、次期RVRが重要な戦略車であることに変わりはない。
では現行型デビューからもうすぐ丸8年が経過しようとしているRVRはどうなってゆくのか。
■三菱、日産、ルノーと共用化を広げる戦略
ここにきて、「次期RVRはサイズダウンしてコンパクトクラスになる見込み」という衝撃情報が舞い込んできた。
すでに三菱側が「三菱単独で開発・生産するモデルはエクリプス クロスが最後」と言っているだけに、2019年誕生とされる次期RVRがコンパクトSUVに生まれ変わるのは現実味を帯びた話といえよう。
というのも、先日の資本提携で「親会社」となった日産ジュークのプラットフォーム&基本コンポーネンツを共有する道筋が敷かれていると思われるから。
来年デビューが予定されている日産の次期ジュークはルノーキャプチャー、日産マイクラ(日本名マーチ)などの「Bプラットフォーム」をベースにした新プラットフォーム採用が確実。それをRVRにも共有すれば効率化が図れ、企業として戦略が立てやすい。
つまり次の世代でジュークとRVRは兄弟車になるわけだが、日産、三菱独自の特徴を活かしたキャラを持つスタイルになるから、非常に楽しみ。
そして次期RVRのパワートレーン、現行の1.8Lから1.5Lにダウンサイズされるが、シャープな走りに期待できる。搭載さらに将来的にはPHEVユニットも搭載される見込み。誕生は2019年夏だ。
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